研修医の時のことです。

レントゲンで肺が真っ白=ひどい肺炎 で緊急入院した50代の女性がいました。

痰や血液を培養して、何の菌が原因で肺炎をおこしているか、同定していきます。

その結果で、細菌であれば、抗生物質などの種類を選んで治療します。

普通、スタフィロコッカス アウレウス(黄色ブドウ球菌)などで、よしよし、この抗生剤が効く!

となるのですが、この患者さんの第1報がイーストでした!

要は、イーストは真菌という種類のことで、さらに詳しく

真菌の中のカンジダだのクリプトコッカスだのと次に診断されていきます。

イースト=真菌なのですが、私は、酵母の英訳の方がしっくりきて、

思わずパンを膨らませるパン酵母やら、ビール酵母を頭に描いたのでした・・懐かしい思い出です。

ちなみに、キノコも真菌、カビです。以前、気道にキノコが生えている写真を見たことがあります!

あれは、夢か真かと、検索してみたことろ、気道にはえるキノコがでてきました。

スエヒロタケ!

マイタケのような感じのきのこで、気管支鏡でもその姿が確認できるほど、

くっきり体内~気管支に文字通り、生えていました!いやはや。

一方で、スエヒロタケの菌糸体の培養物からシゾフィランと言う抗がん剤もつくられるようです。

キノコから出来た抗がん剤では、サルノコシカケが有名ですね!

改めて、薬の奥深さを思うのでした!

高橋医院