コート・ド・プロヴァンス ラングドック・ルーションのワイン
今日は南フランスの コート・ド・プロヴァンスと ラングドック・ルーション地方の ワインを解説します <コート・ド・プロヴァンス> 風光明媚なプロヴァンス地方は フランス南東部の地中海沿岸に位置し マルセイユとニースの間に 広がるワイン産地には 多くのAOPが存在します @ロゼワイン この地方はロゼワインが有名で ロゼが全生産量の89%を占め フランス最大のロゼ産地でもあり フランスのAOCロゼワインの38~42%が この地で産生されます 乾燥した地に降り注ぐ 南フランスの強烈な太陽の光と 冷やしたロゼワインの相性は抜群です フランスは世界一の ロゼワイン生産国 消費国で その消費量は年々増加傾向にあります @プロヴァンスのブドウ プロヴァンス地方では すぐ北に位置するコート・デュ・ローヌ地方と 似たブドウ品種 白ブドウは *ロール(ヴェルメンティーノ) *ユニ・ブラン *クレレット *ブールブーラン *グルナッシュ・ブラン 黒ブドウは *シラー *グルナッシュ *サンソー *ティブーラン *ムールヴェードル *カリニャン *クーノワーズ などが栽培されています <ラングドック・ルーション> ラングドック・ルーション 何回口に出しても うまく発音できない(苦笑)この地方は プロヴァンス地方の西側 ローヌ地方の南側の 地中海沿岸に位置し 昔からカジュアルでお手軽なワインの産地として 知られています 南フランスは温暖なので 安定したワインの品質が保たれるのです この地方の多くが典型的な地中海性気候で 西部では海洋性気候の影響もみられます 夏は雨がほとんど降らず乾燥し 冬は穏やかな気候が続きます 昔から安価なテーブルワインが造られていて IGPワインが全生産量の70%を占め フランス全体のIGPワインの80%が この地方で産生され 庶民的なデイリーワインの供給源となっています 80年代以降には 先進的なワインの造り手たちがこの地に注目し 高度な醸造技術が取り入れられたワイン造りが発展し AOCワインが増えていますが 他の産地に比べてその割合はまだまだ低いです また この地方は 有機ブドウ栽培が多い土地としても知られ フランスの有機栽培の1/3 世界の有機栽培の7%が この土地に集まっています @ラングドック・ルーションのブドウ品種 白ブドウは *グルナッシュ・ブラン *ブールブーラン *ピクプール *ヴェルメンティーノ *マルサンヌ *ルーサンヌ 黒ブドウは *グルナッシュ *ムールヴェードル *シラー *カリニャン *サンソー などで 当然ながら暖かい気候を好むブドウ品種が多く すぐ北に位置するローヌ地方の主要品種と似ています @ラングドック・ルーションのAOC 前述したようにラングドック・ルーションは 庶民派ワインの供給地ですが 最近 高級ワインを産出するAOCも増えてきました *ラングドック 面積は約1万ヘクタールと広大なAOCで 赤とロゼのみ造られています *ミュスカド・フロンティニャン 天然甘口ワインであるVDN (未発酵の果汁にアルコールを添加した酒精強化ワイン) を造っています *クレマン・ド・リムー 瓶内二次発酵によって造られる 高品質スパークリング・ワインのAOCで 主要品種はシャルドネで 補助品種にはシュナン・ブランが使われます *コート・デュ・ルーション ピレネー山脈まで広がる広域なAOCです 主要品種はローヌ地方のそれに似ており 赤とロゼは少なくとも2品種を使用することが 決められています *バニュルス 天然甘口ワインを造る四つの村が AOCとして認められています
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