アジ化ナトリウム
あまり耳慣れない物質かもしれません。用途としては、防腐剤や園芸用の殺菌剤、医薬の検査、
農薬、起爆剤などに使用するようです。
自動車のエアバックをふくらませるのに、起爆剤としてもアジ化ナトリウムを使っていたそうです。
知りませんでした。
大分前に、どこかの研究室で、ポットにアジ化ナトリウムを入れて、そのポットのお湯を飲ませて
同僚を殺そうとした事件があり、アジ化ナトリウムの取り扱いが厳しくなったようです。
糖尿病やさんの私は、患者さんのインスリン分泌を見るのに、尿中CPRという検査をします。
この検査は1日ビニールパックにおしっこを貯めてもらうのですが、
そのパックにあらかじめ入れておくのが、アジ化ナトリウム(+炭酸水素ナトリウム)でした。
尿中CPR安定化剤という名前で呼ばれていました。
最近、コロナとインフル同時検出キットが出て、大活躍ですが、
ふと、鼻腔拭い液などを入れるチューブにあらかじめ入っている液は、
何でどんな目的なんだろうという疑問が湧きました。
調べてみると、なんとコロナの検査でも、インフルの検査でも液体の試薬はアジ化ナトリウム入りでした!
企業秘密なのか、それぞれのキットのアジ化ナトリウムの濃度は記載がありません。
そして、何の目的かの記載はないのですが、たぶんウィルスを安定化して
感染性をのぞくためではないかと勝手に解釈しています。
既に、インフルとコロナの同時検出キットはありますが、
単体のインフルキットの検体で、コロナの検査ができるのか、
単体のコロナの検体でインフルの検査ができるのか、試したいところですが、
残念~キットの無駄遣いはできません~!
でも両方で兼用できれば、臨機応変になり、かなり患者さんにメリットがあるのでは・・と思ったのでした。