薬の包装
某都立病院で当直をしていると、家族から
“認知症のおじいちゃんが薬を包装のまま飲んでしまって、途中で引っかかっているようだ” との連絡が入りました。
緊急内視鏡となりましたが、見ると食道の途中に薬の包装の鋭い角が刺さっています。
さて、どうするか・・このまま抜くと、そこから出血するし、そのまま上に持ち上げると、食道裂傷になります。
胃の中に落とすわけにもいきません。
そこで・・・上の先生が、透明のビニールの筒をどこからか探してきました。
ホースみたいなものです。
それを、内視鏡で食道に留置!すごい!大きさピッタリで、刺さっているちょうど上に留置できました!
そこから、そろそろと刺さっている薬の包装を抜いて、上の筒に入れて、
少しホースを先に進めて、止血して、しばらくしてからホースに格納された薬ごと引き上げ、大成功!!
この先生は、とても器用で内視鏡の第一人者です。
現在、某大学の教授となられています!
その技術を目の当たりに出来て、びっくり、感心し、患者さんはじめ、みんながハッピーでした!