糖尿病を予防する食事スタイル
どんな食生活をすれば 糖尿病にならないですむか? 糖尿病の患者さんや予備軍の方々には 切実な問題ですね! 日本人10万人から 定期的に生活習慣や健康に関する情報と血液を 提供していただき 10年以上にわたり追跡調査する 大規模な臨床研究の成果の一部が 国立国際医療研究センターなどから報告されました 今回発表された 糖尿病を予防する食事スタイルは 全部で7項目ありますが 今日は前半の3項目をご紹介します <アルコールを飲みすぎると どうなの?> アルコールで太るかどうかは お酒を飲むときのつまみ次第 という話題はご紹介しましたが お酒は 糖尿病の病態に どのような影響を及ぼすのでしょう? 以前から 適量ならインスリンの反応性を良くさせるけれど 長期間飲み続けると インスリンの分泌量を低下させてしまう と指摘されていました この研究で明らかにされたことは やせた男性(BMI22以下)が お酒を飲み続けると 糖尿病になりやすいということ! 全く飲まない人に比べて エタノール摂取量が 1日に23~46g(1~2ドリンク)程度だと1.9倍 46gより多く飲んでいる人は 2.9倍 糖尿病になりやすい やせている人は もともと体質的にインスリン分泌能力が低い (だからこそ太らない)ので 長期飲酒によるインスリン分泌低下作用がかぶさって 糖尿病を発症しやすくなるのでは? と推測されています 太ってないから糖尿病の心配なんて無用! というわけにはいかないようですから ご注意ください <ジュース類を飲みすぎると危険!> 清涼飲料水を飲み過ぎると 過剰なカロリー摂取で肥満になるし 急激な血糖上昇・インスリン分泌増加の繰り返しにより インスリン抵抗性が誘導されます 以前に食後高血糖の危険性をご説明しましたが それと同じです また清涼飲料水に含まれている甘味の果糖は 内臓脂肪や尿酸を増加させるので 肥満 糖尿病 高尿酸血症を引き起こします 今回の研究では 日本人女性は清涼飲料水を飲み過ぎると 糖尿病発症リスクが上昇することが判明しました 日本をはじめとするアジア圏内では このところ清涼飲料水の消費量がうなぎのぼりだそうで 特に女性の方は 充分にご注意ください! <空腹時血糖値が100mg/dLを超えた人は要注意!> 糖尿病の診断基準では 空腹時血糖の値が *126mg/dL以上で糖尿病型 *110mg/dL以上だと境界型 と定義されています 以前のブログでは 検診での空腹時血糖が110mg/dL以上の方は相談に来てください と書きましたが 今回の研究でわかったことは 100mg/dL以下でないと安心できない ということでした 糖尿病の発症リスクは 空腹時血糖の値が高くなるにつれ 連続的に上昇しますが その上昇は100mg/dLあたりから始まることが 明らかになったのです グラフに示されるように 空腹時血糖が110mg/dLでは 既に発症リスクの右上がり上昇カーブに乗っかっているのです このデータは 空腹時血糖が100~110mg/dLの方も 早目に相談しにこられた方が安心です ということを物語っています うーん どんどん基準値が厳しくなっていますが 10万人の追跡データの結果というのは かなり説得力が強いのですよ、、、 ちなみに書き手の直近の空腹時血糖値は95mg/dLでした ふーっ セーフ! この状態を維持すべく頑張ります!(笑)
高橋医院