いぶし銀
日本が強豪の南アフリカを破って センセーショナルに幕を開けた 2015ラグビーワールドカップ 31日夜に 見事 オールブラックスが大会史上初の連覇を成し遂げて 1か月半にわたる饗宴が幕を閉じました もちろん書き手は またも土曜夜の飲酒は控えめにして 頑張って夜中の1時過ぎから J-SPORTでライブ観戦しました 前回2011年の決勝戦は NZ対フランスで NZが圧勝かと思っていましたが NZのスタンドオフにケガ人が続出 ついに途中で急遽呼ばれてチームに合流した 序列では4番手SOのドナルドが 出場するはめになり しかし その彼が決勝PGを決めて 辛くも1点差で勝利しました いやー あの時は見ていてヒヤヒヤしました(笑) 今回の決勝の相手は オーストラリア・ワラビーズ 昨年から今年の対戦を見て まあ 負けることはないだろうと思っていました ところで オーストラリアとニュージーランドは 国旗の柄がそっくりですね! 試合前のセレモニーを見て あまりに似ているのでびっくりしました イングランド開催の イングランドで生まれたラグビーのW杯決勝で ともに自国の国旗の左上に ユニオンジャックがあしらわれている国どうしが戦うのは うーん 何気に意義深い?(笑) つまらない冗談はさておき 試合は予想通り オールブラックスペース 徐々に力の差を見せつけて ワラビーズを圧倒していきます 試合の70%くらい ワラビーズ陣内でプレーしていた印象です 後半開始直後に ノヌーが独走トライを決めて21-3にしたときには 今日はお祭りかなと思い 前祝いにそろそろシャンパンでも開けようかとしましたが FBのベン・スミスが 危険なタックルで10分間の退場になり その間にワラビーズに2トライ奪われて4点差になってしまい ちょっと緊張感が走りました でも その後 SOカーターの神様のようなドロップゴールが決まり 終了間際にも そのカーターの後継者と言われているバレットが 独走トライして 見事34-17のダブルスコアで連覇を達成しました 書き手がこの試合でいちばん印象的だったのが 最初のトライ 13番 センターのコンラッド・スミスの まさにいぶし銀のようなプレーでした コンラッド・スミスは 書き手がオールブラックスのなかで いちばん好きな選手です 派手さはありませんが プレーがクレバー 優勝セレモニーでも 上の写真でご覧のように 腕を組んで左手で耳を触り ちょっとシャイでクールなポーズ こんなポーズは いかにも彼らしい(笑) で このトライも 敵陣深く中央やや右寄りのラックからでたボールを まずコンラッド・スミスがもらって 最初は右前方のスペースに トップスピードで走りこむと見せかけて すぐにステップを踏んで左内側に切り込みます そして敵のデイフェンスプレーヤーを 引き付けておいてから 身を反転させて 右外側のスペースに走り込むSHアーロン・スミスにパス アーロン・スミスから 右サイドに作られたスペースに走りこむ キャプテンのリツチー・マコーにパス マコーからドンピシャのタイミングで トライゲッターのミルナースカッターにボールが渡り 右ライン際に飛び込んでトライ このトライは コンラッド・スミスが瞬時に内側に切り込むことで 右側にスペースを作って そこに身を反転してパスしたことで生まれたトライ いかにもコンラッド・スミスらしい クレバーなプレーでした 現地放送の解説者も Absolutely typical NZ skill ! と絶賛していましたね この試合を最後に オールブラックスの黄金期を支えてきた キープレーヤー達の何人かが引退すると噂されています キャプテンのリッチー・マコー SOのダン・カーター、、、 そして いぶし銀のコンラッド・スミスも (ちょうど左のマコーと右のカーターの間にいます) 黒のジャージを脱ぐと言われています オールブラックスを引退して フランスのチームに移籍するとか そのオールブラックス最後の試合に 彼のまさにいぶし銀のプレーが見れて 最高でした!! もう このオールブラックスのチームの試合が 見れないのかと思うと 寂しさを感じてしまいます 本当に熟練された 大人のチームでした さて次のコンラッド・スミス探しを することにしますか(笑) そういえば 30日に行われたエデイー・ジョーンズさんの 外国人記者クラブでのサヨナラ記者会見では 日本のラグビーは 今のように大学ラグビーに拘って 若手の育成を大学ラグビーに任せていたら この先は強くなれない と苦言を呈されていましたね 日本の大学ラグビーは 確かにひとつの文化であることは間違いありません 書き手もラグビーに興味を持つようになったきっかけは 早稲田のラグビーでした でも これからは トップリーグの試合にも もっと注目すべきかもしれません 11月後半から始まるトップリーグでは 今回のワールドカップで活躍した外国人選手が 多数来日してプレーします 来年2月から始まる世界最高峰のスーパーラグビーには 日本チームも初めて参戦しますから ワールドカップが終わっても 色々と楽しみです! でも さしあたっては 何週間か続いた週末の時差から解放されます(笑)
高橋医院