お知らせや花粉症のページにも書きましたが

日本気象協会は2/8に
都内でスギ花粉の飛散が始まったことを確認しました

スギ花粉が飛び散る写真

いよいよ今年も花粉症の季節の到来です

今年の飛散量は昨年の2-3倍も多いと推定されています

花粉症は花粉に対するアレルギー反応ですから 
花粉の量が多ければそれだけ反応が強くなります
つまり今年の花粉症は症状がきつくなると予測されます

症状が出てから開始するより
出る前から開始した方が 
症状を軽くすませることができますから
今年は特に早目から治療を開始すべきです

昨年も薬を飲まれて
それで症状がうまくコントロールできていた方は 
今年も同じ薬の服用をお勧めします

今年初めて症状が出た方や
昨年までの薬の効果がもうひとつという方は 
新しい薬を試してみましょう

花粉症の薬の種類は多いですが
どんな薬を使うか判断するうえで重要なのは
くしゃみ 鼻水に加えて

鼻づまりがあるかどうかです

鼻づまりの女性の写真


くしゃみ 鼻水は 
肥満細胞という
アレルギーの原因となる細胞から放出されるヒスタミン
知覚神経を刺激することにより生じます

ですから くしゃみ 鼻水には
抗ヒスタミン薬が効きます

肥満細胞のヒスタミンの画像


一方 鼻づまり
ロイコトリエンという
別の化学物質が鼻粘膜の血管を刺激して 
拡張・血流うっ滞を引き起こすために生じます

ですから抗ヒスタミン薬よりも 
抗ロイコトリエン薬の方が鼻づまりを改善します

また抗ロイコトリエン薬は
効果発現に数週間を要しますから 
より早期からの服用が必要です

鼻が詰まって口を開けて息をしないと苦しい 
そんな症状がある場合は
抗ロイコトリエン薬を試してください
(オノン シングレア キプレスなど)


また症状がどれくらい重症か評価することも大切です

*鼻をかむ回数が1日に10回以上
*鼻づまりにより口を開けて呼吸する時間がかなりある

*日常の生活や仕事が手につかないほど苦しい

こんな場合は重度の花粉症と診断され 
ステロイド点鼻薬の併用が勧められます

これらのお薬は
点鼻薬 点眼薬も含め 内科で処方できますから
今年は症状がつらい 去年までの薬が効かない
という方は早目にご相談ください 


で これからうっとおしい季節を迎える患者さんには
申し訳ありませんが
糖尿病専門医も書き手も花粉症とは無縁です

花粉症患者さんの数は1970年代以降急増しているので
現代人で感受性の豊かな人が花粉症になる
と言われていますが

幸か不幸か 現代人でも感受性豊かでもないようです(苦笑)

花粉症が増えてきたのは寄生虫感染が減ってきたからだと 
一時期まことしやかに言われましたが
腸に寄生虫も飼っていません

やっぱり 鈍感なのかな?(最苦笑)
高橋医院