ヤブ医者の見分け方
患者さんが
名医(迷医ではなく:笑)とヤブ医者を見分ける
ポイントは何でしょう?
ルックスが良い(冷や汗、、)
やさしい(大丈夫かな?)
話をよく聞いてくれる(心掛けてます)
説明がわかりやすい(頑張ります!)
などなど
でも
意外に重要なポイントではないか?
と予想しているのは
「注射や採血のうまさ」
です
確かに血管が細い方
皮下組織に埋もれていて見えにくい方など
医者泣かせの患者さんはおられます
患者さんの肘から上の部分に
駆血帯を巻いてから前腕部を見ると
思わずため息が出てしまうような方が、、、
ここで採血に失敗すると
ヤブ医者! と思われるのだろうな
そんな心配が頭をよぎり
余計にプレッシャーが?(苦笑)
そんな時は 患者さんには申し訳ありませんが
駆血帯を腕にしばったままの状態で
しばらく世間話などをして
血管が怒張してくるのを待ちます
もちろん患者さんには
そうとは気付かれないように装っていますが(苦笑)
それでも血管が浮き出てこないときは
人差し指と中指の指先に神経を集中させて
血管が走っていそうな部位を指先で探ります
プクッとした弾力性のある触感を感じる部位が
血管が走っているところです
それが見つかったら
頭の中で見えない血管が走っているイメージを描いて
指先に全神経を集中させて
迷わずためらわずに エイッと刺す
ここでもう一つ大事なのは
イメージしている血管の走行方向に
自分の体の正面を据えて
針を刺す右手の脇をしめること
しっかりと正面を向いて脇をしめる
スポーツと同じです
そしてもうひとつ忘れてならないのが
必ず成功させる!という気合
でしょうか(苦笑)
プツッと針が血管の壁を貫く感触を得て
ピストンのなかに血液の逆流を確認すると
ホッとするのですよ
「全然痛くありませんでしたよ 先生うまいですね!」
などと言われようものなら
簡単に”木に登る豚さん”の心境になります(笑)
医者にとって大切なことは
患者さんの病態を論理的に解析・把握して
適切な治療方針を立てること
そして患者さんの気持ちに寄り添うこと
採血や注射の上手さは二の次でしょう
と医者は思いがちですが
患者さんにとっては
採血や採血や注射の上手さも
重要なことなのでしょうね
長年医者をやっていますが
未だに採血が1回で上手くいかず
何回か場所を変えて針を刺させていただくことも
少なくありません
うちのスタッフは
「2回までならいいけど 3回目以上はちょっと」
と 患者さんの気持ちを代弁しています
そうだよね 3回刺すのはマズいよね、、、
でも もしそうなった場合は
このやぶ医者め! などと思わず
寛大な心で対処していただけると幸いです
自分勝手なお願いで申し訳ありません(苦笑)
高橋医院