白色脂肪細胞 褐色脂肪細胞
白色と褐色というと
白人とラテン系
どちらの女性がお好みですか?
そうだなぁ 個人的には、、、
という話題ではありません(苦笑)
倹約遺伝子を有していると
基礎代謝量が落ちるとご紹介しましたが
なんでそうなるのよ?
と疑問に思われた方も多いと思います
倹約遺伝子と基礎代謝量の関係を語るには
その前に脂肪細胞について
知っておく必要があります
脂肪細胞にも種類があるのですよ!
大きさや機能の違いにより
白色脂肪細胞 と
褐色脂肪細胞
の2種類に分けられます
@白色脂肪細胞
過剰な脂質や糖分を中性脂肪として
自らの内部にため込む細胞で
エネルギー貯蔵庫として働きます
皮下や内臓周囲など全身のいたるところに分布し
直径は70-90μm
脂肪をためすぎて肥大してくると
130-150μmまで大きくなります
この細胞の大きな特徴は
アデイポカインというホルモン様の物質を産生することで
そのなかにはインスリン抵抗性や慢性炎症を誘導し
糖尿病や動脈硬化を引き起こす
厄介なものが含まれています
またBmal1という分子を発現していますが
この分子の発現が増加すると
細胞内の脂肪蓄積量が増えます
この分子はt体内時計により発現が調節され
22時以降に発現が急増するので
夜中に食べると太りやすい原因のひとつと
考えられています
@褐色脂肪細胞
白色脂肪細胞より小さく
数も白色脂肪細胞ほど多くはありません
(アングロサクソンの女性は大柄で
ラテンの女性は小柄なのと同じ
何度もゴメンナサイ:再苦笑)
肩甲骨 首筋 心臓 腎臓の周囲に存在し
細胞内にミトコンドリアが多く存在するのが特徴です
この細胞は
白色脂肪細胞から遊離された脂肪酸を取り込んで
ミトコンドリア内で熱エネルギーに変換します
だから
褐色脂肪細胞が多い人は
エネルギー代謝が活発で太りにくい
(やっぱりラテン女性は情熱的でスタイルも良い、、、
ゴメンナサイ もうしません:再々苦笑)
さて ようやく倹約遺伝子との関連に話しが進みますが
脂肪細胞の働きは
交感神経から分泌されるアドレナリンによって
調節されています
脂肪細胞には
アドレナリンが結合する
アドレナリンβ3受容体(β3AR)が発現しています
アドレナリンβ3受容体 覚えていますか?
遺伝子に変異があると基礎代謝量が落ちてしまう
倹約遺伝子の代表選手ですね
白色脂肪細胞では
β3ARに結合したアドレナリンの作用により
細胞内に溜まった中性脂肪を分解するリパーゼ
(有酸素運動を20分以上続けると活性化されてくる奴です!)
が活性化され
中性脂肪は脂肪酸に分解されて
脂肪酸は肝臓や褐色脂肪細胞に運ばれます
で β3AR遺伝子が変異すると
β3ARの働きが落ちるので
白色脂肪細胞内の脂肪分解が上手くいかないし
褐色脂肪細胞に脂肪酸も運ばれない
一方 褐色脂肪細胞では
アドレナリンの作用により
UCP1遺伝子の発現が増強される
UCP1 覚えていますか?
その遺伝子に変異があると
脂肪の代謝が落ちてしまう
これも倹約遺伝子の代表選手でしたね
通常は UCP1はミトコンドリアに運ばれて
そこで脂肪が燃やされエネルギーに変換されます
しかしUCP1遺伝子に変異があると
UCP1の働きが落ちるので
脂肪も燃やされずエネルギーも産生されない
またβ3AR遺伝子に変異があると
アドレナリンが作用しないので
UCP1発現も増強されない
そうした事情の積み重なりにより
余計に褐色脂肪細胞で
脂肪が燃やされなくなるわけです
ということで
倹約遺伝子に変異があると
基礎代謝量が落ちるのは
*白色脂肪細胞における
脂肪分解が滞る
*褐色脂肪細胞における
エネルギー産生(基礎代謝)が低下する
という 各脂肪細胞における事情によるわけです
白色脂肪細胞は
自らの脂肪を分解して小さくなることができない
褐色脂肪細胞は
エネルギーを消費するという利点を
発揮することができない
まさに 踏んだり蹴ったりです!
ちなみに
脂肪を燃やして基礎代謝量を増やす
褐色脂肪細胞が増えると好都合ですが
運動により褐色脂肪細胞の数が増加することが
明らかにされています
このときに増える細胞は
褐色脂肪細胞と性質が似たベージュ脂肪細胞という
第3の脂肪細胞である可能性も指摘されています
この現象にはイリシンというホルモンが関与し
イリシンは
運動のみならず寒さによっても
活性化されると言われています
ですから 寒いところで運動すると
より効率よく脂肪を燃やすことができるかな?(笑)
ということで今日のメッセージは
白人女性よりラテン系の女性の方が魅力的!
あ そういう話ではありませんでしたね
(最後まで どうもスミマセンです、、、)
高橋医院