中央区・内科・高橋医院の
お酒と健康に関する情報


前回ご説明した Jカーブ

このカーブの底の
右上がりが始まるポイント

つまり 
これ以上飲むと健康に良くないですよ! 
という1日飲酒量
は いったいどれくらいでしょう?

大切なことなので 再度確認します!

日本の疫学研究では

男性は1日に純アルコール約20g(2ドリンク)
 程度の飲酒する人の死亡率が 最も低い
(純アルコール20gは 日本酒1合に相当します)

女性では1日9gまでが最も死亡率が低い

ことが明らかにされており
(下のグラフでご確認ください)

諸外国でも女性を含め
近似した研究結果が報告されています

死亡率が最も低い人の1日の純アルコール摂取量

このグラフで
もうひとつ注意していただきたいのは

同じ飲酒量でも 
男性に比べると女性の方が
死亡リスクが高いことです

この点については 
後日 稿を改めて解説します

さて グラフが示すように
1日アルコール量が20gから増加するに従い 
死亡率が上昇していきます

つまりJカーブの底1日アルコール量 20g(2ドリンク)です

Jカーブの底を示す1日あたりの純アルコール摂取量

この量は

*日本酒1合 180ml

*ビール中瓶1本 500ml

*ワイン1/3本 グラス120mlとして約2杯

*ウイスキーの水割りシングル2杯

に相当します
(純アルコール量の計算法はこちらをご覧ください

主なお酒の適量の目安

そこで「健康日本21」には
通常のアルコール代謝能を有する日本人の
「節度ある適度な飲酒量」

*1日平均純アルコール
 約20g(2ドリンク)程度
女性は 男性よりも少ない
 10g(1ドリンク)程度が適当

*少量の飲酒で顔面紅潮を来す等
 アルコール代謝能力の低い人では 
 通常の代謝能を有する人よりも少ない量が適当

*65歳以上の高齢者は より少量の飲酒が適当

*アルコール依存症者は 
 適切な支援のもとに完全断酒が必要である

*飲酒習慣のない人に対して
 この量の飲酒を推奨するものではない

と定義しています

さて 皆さん いかがですか?

書き手は 若い頃は
「節度ある適度な飲酒量」を
越えることも多々ありましたが

さすがに最近は 
節度ある飲酒の実践を心掛けています(苦笑)


高橋医院