スポークンワーズ
ニューヨーク ブルックリンの ライブハウスのステージに立った彼 いつものラフな衣装と違って 珍しく 黒のタイトなスーツに 白いワイシャツに黒のネクタイ でも いつものように 左手に詩が書かれた紙を持ち バックに流れるビートに合わせながら マイクに向かってポエトリーを語り 語ったあとに 響きを確認するように あるいはリズムをとるように 右手でハートのあたりを 小刻みにたたきます そう 彼は 言葉を大切にするのですよ 彼のそんな姿勢は 以前にもご紹介しましたが いつの間にか彼は そんなスタンスを突き進めて スポークンワーズ という 彼独特の表現形式にたどり着いたようです そして トランプ現象で揺れるニューヨークで 自ら作曲したビートをバックに 日本語で 自ら紡ぎ出したポエトリーを語ります もちろん オーデイエンスはアメリカ人なので 日本語で詩が語られるステージには 映像と キーワードの英訳が 同時進行で映し出されます 言語が異なっても ポエトリーはユニバーサルだと思うけれど 異文化との接触だから これくらいはしないと 彼はそんな風に説明していました うん その試みは 面白いかもしれない オリジナルな言語の 響き は 確かに大切かもしれない Not yet free 何が俺たちを狂わせるのか NHKのBSプレミアム 佐野元春さんが 彼が大切にする言葉の力を 最大限に生かす表現法と考える スポークンワーズを 初めてNYでセッションするために 日本で準備して 現地でアメリカ人のベーシストやドラマーたちと さらに練り上げる その準備風景を 彼のインタビューも交えながら ドキュメンタリー風の番組に仕立て上げて 放送していました NHK・BSさん かなり高頻度に面白い番組を作ってくれて ありがとうございます(笑) 以前のブログでも紹介しましたが 書き手は 佐野元春のことは どうも気になるのですよ、、、 だから ついつい見てしまいます(笑) でも 冒頭に記したようなスタイルで ビートをバックに詩を語る光景は なんとなく奇妙に見えます というか 見慣れない 佐野さんは 詩とビートの融合こそが 言葉の力を最大限に生かす と語ります ここで言うビートとは ベース ドラム フルート バイオリン によるセッション 言葉とビートのハーモニーにより 言葉の意味が変化し広がる 言葉とビートが 良い次元でコンバインすると とても強力なメッセージになり 解き放たれ 聴く人の心 脳を直撃し そこから新しい意味が生まれていく うーん 正直言って 理解できるような できないような 歌とも違う 朗読とも違う あくまでメインは言葉で 音楽は引き立て役だけれど でも 引き立て役がなければ 言葉はより一層響かない 確かに そうなのかな? 番組冒頭のインタビューで 彼はこんな風に語るのですよ 僕の仕事は 詩を書くのではなく メロディに内在している言葉を 丹念に引っ張り出すこと うーん こ の感覚がいまひとつ理解できないので どうもしっくりこないのかな? ちょっと戸惑っている書き手など放っておいて 番組は進行していきます
高橋医院