お昼にアデランスの人がいらした模様。

抗がん剤を使用するにあたり、禿げるので、かつらを作るかどうかが問題だったが、

宏樹は誰にも治療していることを言いたくないようで、かつらを作ることとなった。

病院の診察券の提示でかつらの値段が割引になるよう。

“頭が大きいと値段が高いんじゃないの?”というと彼も聞いたらしく、

同じ値段、“楓(ネコ)の頭も僕の頭も同じ値段”と。

アデランスのひとは、“車も社名はいっていないもので行きます”とか、いろいろ気を使っていたと。

“奥様にも内緒のこともある”とかで、頭の大きい話から、

かつらを作成することは、“奥様ご存じなのですね”となったらしい。

アデランスの人自身も部分かつらで、宏樹いわく、まったくわからなかったと。

人毛が高いというのはうそで、人毛は何度も洗うと赤くなると。女性には人毛が人気とか。

人毛の場合、1回脱色してあらたに色を入れるらしい。

結局人工毛で作り、出来上がりは1か月後とのこと。

かつらかどうかは、白髪のほうがわかりにくく、黒いほうがわかりやすいとのこと。

記憶合金のように、ブラシで整えるとその通りになるそうで、ぼさぼさも再現可能とのこと。

アデランスの人がいる間、楓とデイジーが来たらしく、とくに楓がかつらで遊び、

楓をダメでしょと怒ったら宏樹に楓が怒り返したらしい。

かつら専用のシャンプーなどもあり、1か月に1回かつらのメンテナンスおよび本人の髪の散髪も

フリーでやってくれるらしい。すごいサービス!

(せっかく作ったのに、結局1回も使用せず、もったいないことに・・)

高橋医院