だいぶ前のお話です。

某病院に勤務していた時、救急外来に15歳の女性が吐血で運び込まれてきました。見ていられないほどやせ細っていました。

15歳?女性?吐血?何?となりました。でもとにかく吐血を止めないと・・・

緊急内視鏡をして、結局S-Bチューブという食道圧迫用の管を入れることになりました。

採血に、CTに・・データを見て、絶句でした。

なんと肝硬変!え、15歳で肝硬変?

ウィルス性の肝障害は否定され、自己免疫性の病気も否定・・なんとアルコール性の肝硬変でした。

未成年、何をするにも親の承諾が必要です。どうも、父と妹と3人暮らし・・

そして、父は“あんなのは、娘ではない、病院には行かない”の一点張り。

そして、持てる肝臓をすべて使い果たす形で亡くなりました。

父は亡くなってから病院にいらっしゃいましたが、娘に対して怒り心頭、葬儀もしないと顔も見ず・・

父にもお嬢さんにも平安が訪れるように、祈らずにはいられませんでした。

 

 肝臓専門医さんが大事にしていた肝臓のストレスボール!

 

高橋医院