西洋松露
新春早々 グルメネタです! もう去年のことになってしまいましたが 11月下旬 メールニュースをいただいているレストランから こちらの季節がやってきましたよ! という とっても危険な(笑)お誘いをいただきました イタリアはピエモンテのアルバから この季節が旬の 白トリュフが入荷しました 特別メニューを組みますので クリスマスの繁忙期の前に 是非お越しください うわっ!(笑) でも その前に ちょっとトリュフについてウンチクを(苦笑) トリュフには 白と黒がありますが そもそも トリュフっていったいナニモノ? フォアグラ キャビアと並んで 世界三大珍味のひとつといわれるトリュフですが 日本では 西洋松露 と呼ばれています 要するに キノコ! 深い森の中で 木の根が伸びる土のなかで成長する キノコの一種です 根元に白トリュフがある木 黒トリュフがある木の種類は それぞれ微妙に異なるようです 木とトリュフは共生関係にあります トリュフが細い菌糸を 木の根が届かないところにまで伸ばして 窒素やミネラルなどの 木の成長に必要な成分をとりこんで それを木の根に供給します 木は 自らが産生した炭水化物などの トリュフの成長に必要な養分を トリュフに供給します こうして木と共生関係を続けながら トリュフは1年かけて土の中で成長していきます さて トリュフは 独特な強烈な匂いを発するのが特徴ですが どうしてそのような匂いを発散するかというと 自らの繁殖を拡散するためと言われています 独特の強烈な香りは 動物たちを引き寄せます そして土の中のトリュフを食べた動物は 他の場所に行って糞をしますが その糞の中には トリュフの胞子が入っているので 糞をした場所でトリュフは木の根を見つけて 生育していくのです 木とトリュフと動物が 生態系のトライアングルを形成しているわけです 世の中 よくできているものですね! そんなトリュフは ずいぶん昔から人々を魅了してきました 中世の時代には とても貴重な珍しい食材として 国同士の外交の際の貢物として重宝されたそうです 白トリュフの産地である 現在のイタリアの北西部 ピエモンテ地方にあったサボイア公国は 白トリュフを貢ぎ物として利用して 国の領土を広めていったとか トリュフ 侮れません!(笑) ナポレオンの頃には フランスが黒トリュフで ピエモンテの白トリュフの優位性を覆したことも あったとか さて トリュフには白と黒があり それぞれ異なる特徴を有しています 黒トリュフは フランス南部のペリゴール地方が名産地ですが イタリア スペイン ポルトガルなど ヨーロッパの他の地域でも収穫できるので 白トリュフに比べて生産量が多く 比較的容易に入手できます 香りは白と比べると強くなく 加熱して他の食材と合わせると その風味を引き立たせると言われています 卵料理やリゾットに合わせると 特に美味です 書き手は 黒トリュフの香りを嗅ぐと 海苔の佃煮を思いだします!(笑) 一方 白トリュフは黒トリュフに比べると 獲れる地域が限られていて 流通量も多くありません それだけに とても貴重なもので お値段も 黒の少なくとも数倍はします 写真のレシートに書かれた数字を比較されると わかると思います 前述した イタリア・ピエモンテ トリノに近いなだらかな丘陵地域のアルバが 世界的に有名な白トリュフの産地です その香りは 実に強烈で魅惑的! 黒トリュフと違って ナマで食材に削り節をふりかけて 香りを楽しみます こんな トリュフ専用のスライサーがあるのですよ 書き手は このスライサーを見ただけで 鼻の穴が広がってしまいます(笑) 香りは どう表現したらいいのかな? 黒トリュフは 海苔の佃煮と言いましたが 白トリュフは もっと奥が深くて複雑 香りに重量感があります コクがある感じもする 媚薬的な匂いと表現されることも多いようですが 科学的には媚薬効果は証明されていません(笑) そういえば先日 某レストランで こんなビールに遭遇しました 新潟の醸造所が作られたようで ちゃんと白トリュフの香りがしました!
高橋医院