ハラリさんは 
パンデミックに際して
ウイルスだけに注目してはいけないと
注意を喚起されます

注意を喚起するハラリさん


<ウイルスだけでなく 政治にも注目すべきだ>

ウイルスの流行だけに関心を持たず
それがもたらす政治的状況の変化にも
注目すべきである

政治的な選択肢が
目の前に多く出現してくる

医療だけでなく 政治の重大局面でもある

当然 政治の問題は経済に結びつく

今の政治家は 巨大な変革をしている

経済 国際関係のルール 教育システムなどを
根本的に書き換えるチャンスを握っている

新しい秩序が定着する可能性がある

緊急時には
平時には何年もかけて検討するような
歴史的決断がほんの数時間で決まる

そして
今回とられた短期的な緊急措置は
パンデミック後に安定した社会になっても
継続される

ひとたび決まってしまえば
元に戻すのは難しい

政治家は
手に入れた権力を手放そうとはしない


<パンデミックの状況下で民主主義はどうなる?>

今日の危機は
民主主義への挑戦である

民主主義は
危機に瀕して崩壊してしまうかもしれない

全体主義的体制が台頭するリスクがある

ハンガリーで起こったような独裁
非常事態法のもと
独裁者が議会の承認を得ずに何でもできる

ハンガリーの独裁政権の様子

それが他の国でも起こるようになる危険性がある

パンデミックを巧妙に利用した
政治的クーデターにより
独裁国が生まれることに注意すべきだ

こうした危機的状況では
政府が大きな権力を手にする

市民からも
より強い政府を求める声が出てくる

恐怖心が強くなり
賢くて力のある者に権力を掌握して欲しいと
願うようになる


政府に断固とした行動を求めることは
民主主義に反しない

緊急時には
民主主義でも素早く決断して動くことができる
政府が緊急措置をとることが
独裁につながるわけではない

しかし 
政治が大きな力を持つことは危険で
民主国家は平時には崩壊しないが
緊急時には崩壊し得る

特に
ひとりの人に強大な権力を持たせることは危険で
その人が間違いを犯したときに
それを隠そうとして さらに権力が強化され
また間違いを重ねていく

民主主義で大切なのは
政府が間違いを犯したときに
自らそれを正せるか?
政府が間違いを正そうとしないときに
それを抑制する別の権力が存在するか?
ということ

危機のときこそ 緊急時にこそ
民主主義が必要とされる

緊急時にこそ民主主義が必要とされると語るハラリさん

その際には
チェックとバランスのシステムが
維持されないといけない

市民が政治を民主的に監視すべきだ


<独裁国家と民主主義のどちらの方が
 パンデミックの脅威にうまく対応できるか?>

中国は
うまくやっているようにみえるが
もっと開かれた民主主義の体制だったら
最初の段階で流行を防げ
パンデミックにならなかったかもしれない

マスクして指示を出す中国の習近平さん

但し 現在の中国の対処の仕方は
アメリカよりうまい


イラン トルコなどの
独裁 権威主義体制の国は うまく対処できていない

報道の自由がなく
政府が感染拡大の情報をもみ消しているのが原因だ

イランでの感染拡大の様子

長い目で見ると
民主主義の方が危機にうまく対応できると思う

なぜなら
人々が情報を得て自発的に行動できるから


パンデミックの社会で
ウイルスにだけ注意を払い
政治の動向に無頓着でいると
あとで取り返しのつかないことになりますよ

という忠告です

うーん
読み手の皆さんは
そうしたことを 意識したことはありますか?

書き手は あまりありませんでした(苦笑)

気をつけないといけないのかもしれません
 
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