退院までの日々1
日曜日、私は、内科学会の点数をもらいに、国際フォーラムへ行く。
宏樹から、芥川龍之介や曽根崎とかが読みたいとのリクエストがあり、自宅の芥川の本と、有楽町の本屋さんで曾根崎・・さがしたりして、病院へ。結局、字が小さくて、読めないとのこと。
ストーマ交換はだいぶ問題なくできるよう。交換時、無意識に唇をとがして、また小指がたっているのが笑えた。本人には告げず。ストーマの下が見えるように、鏡を持っていく。
夕方、私が帰宅しようとしても、宏樹は熟睡で起きないため、メモを残す。“今晩の夜勤さんは美人さんでしたよ”と。
翌日、恥ずかしい~メモ読まれた!!とのこと。
シャワー可とのことで、その前に便の処理が必要で、やや時間がかかるが、処理後、部屋のシャワーに入るのを助ける。
無事にシャワー浴びる。後姿は、お尻がしわしわで衝撃。足腕もかなり細くなった。体重も75㎏ぐらいになった。
約10日で10㎏減。宏樹も、ベッドに10日寝ているだけで、こんなに筋肉落ちるんだねと衝撃を受けていた。
そして、このころ、
宏樹の食事がアップするにつれ、最初あんなにおいしかったのに、塩が足りないと言うようになった。
塩を持ってきてというので、小さい小瓶に塩を小分けして、持っていく。
後日、この白い物体は??アヤシイとみな思ったらしく、女医先生からも質問あったとのことで、“塩”とラべリングする。
本人は赤い蓋の塩を持ってきてほしかったよう。まったく気づかず。
術後10日すぎ。そろそろ抜糸。1か所、不安な個所があり、女医先生が、ここ開けときましょうと、デブリ(=無理やり、傷口を開き、不良肉芽をとって、正常な皮膚をもり上がらせる)したと。
外科の先生たちは早くて、いつも朝7時ごろに訪室してくれると感謝していた。