○月○日まで
このお仕事は、大きい病院に勤務していると、人が死ぬことに立ち会うことの多い仕事でもあります。
ある時、家族に、“おじいちゃんを○月○日まで何が何でも生かしてください”と言われました。
おじいちゃん、90歳を過ぎていました。
しかも、今まで、緊急入院後1か月近く、だ~れも 家族はお見舞いに来ていません。
“人工呼吸器もつけて、点滴も全部して、できることは全てして、○月○日まで何が何でも生かしてください”と。
全く、ご本人の今までの意思やら、辛いかもしれないとは、つゆとも考えていません。
しかもかなり激しい口調で、こちらに言ってきます。
思わず、“○月○日に、何があるのですか”と尋ねると・・
どうも、遺言に関する裁判があるようでした。
私たち医療者は、ヒトの命を操ることはできないこと、いつまで生きられるかは、本人の力によることを説明しました。
あまりに前のお話で、○月○日まで、そのおじいさんが生きられたか、
亡くなられたか記憶は定かではないのですが、あまりのことに絶句したのを覚えています。
こんな終わり方は不条理です・・
でも、意外に臨終で、そういうことをおっしゃる方がいるのも事実なのでした・・なんだかなあ。
なぜか予約投稿ができなかったので、再度アップします!