イスラムのしきたりの名前で、断食と思っていたラマダン。

ラマダンが、年によって時期が変わることも、恥ずかしながら、知りませんでした。

そして、ずっと断食するものと思っておりました。

多少わかるようになったのは、イスラムの患者さんと話をするようになってからです。

結構、ラマダンをなさる方に糖尿病の方が多いのです。

ラマダンは、日が暮れると、飲み食いをして良いので、皆さま、日が暮れると同時に飲み食いが始まり、

そのまま寝て、翌日は朝から、日が暮れるまで、断食です。

すなわち、血糖パターンとしては、夜に急激に血糖が上昇し、下がらないうちに寝て、

朝から、仕事しているのに、食べないので、低いまま半日以上過ごします。

インスリンをうったり、インスリン分泌促進薬などでは、低血糖になりやすいし、

なかなか血糖コントロールが大変です。

ですので、朝に普通飲む薬をラマダン中は、夕に飲んだり工夫をします。

インスリンもうつ時間や種類をラマダンの間だけ変えたりします。

GLP-1ARという抗糖尿病薬がありますが、その中でビクトーザという薬があります。

この薬には、ラマダンスタディというのがあります。

イスラムの人のラマダン期間に、どのようにしたら、血糖コントロールができるかを検討したスタディで、

たしか、なかなか面白い良い結果が出ていましたっけ。

宗教に即した血糖コントロール~生活に根ざしたコントロール、奥が深いです!

高橋医院