中央区・内科・高橋医院の
ダイエットに関する情報


本屋さんのダイエットコーナーには
糖質ダイエットを勧める本と
同じくらいの数の

「糖質ダイエットは危険だ」
と主張する本が並んでいます

糖質ダイエットは危険だと主張する何冊かの書籍

今日は 
糖質ダイエットに否定的な方々の主張を
ご紹介します


@糖質と食物繊維を混同するな!

まず 言葉の定義の問題
減らすべき糖質の種類に関する問題提起
があります

低糖質食と低炭水化物食を
混同してはいけない
 
という意見では

炭水化物は 糖
質と食物繊維で構成されるが

食物繊維は
心筋梗塞による死亡リスクや
食後高血糖・高インスリン血症を改善するため
むしろ摂取すべきであり

炭水化物ダイエットと表記すると
食物繊維まで避けられる心配がある 
と主張します

炭水化物には食物繊維も含まれていることを注意するポスター

確かにその通りで 
それが故に書き手は「糖質ダイエット」
と表記しています


@精製糖質だけが問題で
 ビタミン ミネラルなどを含む複合糖質 は
 制限してはいけない
  
糖質が一概に悪いのではないから
減らすべき糖質の種類を明らかにすべきである 
という意見もあります

問題になるのは 
あくまで精製糖質である 
とする主張です

糖質は

*ビタミン ミネラルなどを含む複合糖質

*工業的に作られた
 ビタミン ミネラルなどを含まない
 100%糖質の精製糖質

に分けられます

精製糖質は 
白砂糖 ショ糖型液糖などですが

角砂糖の写真

吸収が速いので 
食後の急峻な血糖上昇が起こりやすく
摂りすぎは糖尿病や肥満の原因になるので 
避けるべきだが

ごはん そば 芋などに含まれる複合糖質は
むしろ摂るべきである

穀物に含まれる 
ビタミン ミネラルなどの
微量栄養素の不足が生じると
頭痛や手足のしびれが生じ
食物繊維が減るので便秘になりやすくなります

お米を中心に食べていた戦前の日本では 
糖尿病 肥満は少なかったのに
戦後は米の消費量が減ってきたにもかかわらず
糖尿病や肥満が増えているのは
精製糖質ばかり摂るようになったからだ

という論理展開です

米は良いけれど 
砂糖はダメ 

ということ?


@長期間行った際の安全性はどうなの?

もっと本質的な問題提起として

長期間 糖質ダイエットを行ったときの 
健康への影響について未知数である

という意見があります

*糖質の摂取量をどのくらい減らすのが 
 安全かつ効果的なのか?

*減らしても デメリットはないか?

*ずっと続けたらどうなるのか?

などの不明点が多く まだわからない

糖質制限を長期間行った健康上の影響については
次回に詳しくご紹介しますが

この疑問点は大きいと思います

糖質制限は危険か不安がる人の写真

糖質ダイエットの創始者であるアトキンスさんは
事故死されましたが
心臓病 肥満が背景にあったのではないか 
と憶測されていたり

日本でも今年 
自ら糖質ダイエットをされて成功し
それに関する著作を何冊も書かれていた作家さんが
ホテルで急死され
心筋梗塞だったのではないか 
などと噂が立ったりすると

糖質ダイエットを
長く続けていて大丈夫なの?
という不安もでてきます

@タンパク質や脂質は いくら食べても良いの?

糖質を減らせば 
タンパク質や脂質をいくら食べても良い
という誤解を与える

との指摘もあります

糖質を減らせばタンパク質や脂質をいくら食べても良いと説明する図

糖質を減らした分 
タンパク質や脂質を多めにとり続ければ
腎臓や大腸などに
過度の負担がかかる可能性があるというのです


@継続できない!

長期の影響を心配する前に 
長続きしない!

という 切実かつ現実的な指摘もあります

*我慢でイライラする

*ランチで食べられるものが少なく 
 コストがかさむ

*便秘 倦怠感 夜間頻尿などがみられるようになる

*リバウンドして 結局 以前より太ってしまう

*続けられるのは 
 金持ちで 肉と酒が好きな男 だけ

などなど、、、

糖質制限を続けられないことを嘆く人の姿

酒好きなおやじのダイエットとしては
有効だけれど
スイーツを我慢できない女性には
向かない

という指摘もありますが 
確かに的を得ているかもしれません(苦笑)


では 
本当に糖質ダイエットを長期間続けると
危険なのでしょうか?
高橋医院