スティグリッツ

アダム・スミスの「見えざる手」
時代にフィットしないと切り捨てたあと

語るスティグリッツ

資本主義は 産業革命で大規模化した

つまりイノベーションにより
経済活動が大規模化 生産効率も向上した 
と述べ

経済成長におけるイノベーションの重要性を
強調します

イノベーションと書かれた羅針盤

しかし 
手放しでイノベーションを礼賛するのではなく

イノベーションや研究開発が 
社会に果たす役割を考えないといけない

と 釘を刺します

新しいテクノロジーが
社会に どんなに新しい市場や大きな利益を
もたらしたとしても

それが社会に価値があるかどうかを 
慎重に見極めないといけない

イノベーションが切り開く
新しいプラットフォームは
将来的に労働者の仕事を奪い 
賃金も下げる可能性がある

と警鐘を鳴らすのです

確かに最近は

新たなテクノロジー・イノベーションの
代表選手と見做されている
人工知能・AIが活躍する社会では

多くの仕事がAIに奪われ
人の雇用が減少するリスクが指摘され

そうした危惧が 
まことしやかに論じられています

AI ロボットに仕事を奪われた人

ところがここで 
ベンチャー企業経営者のスタンフォード

そんなイノベーションに対する
ネガティブな評価を一蹴します(笑)

語るスタンフォード

新しいイノベーションによる 
従来のシステムの創造的破壊により
古い産業を駆逐し新旧交代をはかり
市場を乗っ取り利益を得ることが 
我々の目標である と

生々しく えげつないまでに 
イノベーションを礼賛するのです

今起きていることは
新しいテクノロジーによる第4次産業革命であり

単に経済に衝撃を与えるだけにとどまらず 
種の進化の瞬間である

第1次から第4次までの産業革命の歴史的変遷を示す図

労働を基本としたシステムから 
高度に自動化されたシステムへの移行
という大変化であり

従来の経済評価指標の生産性や雇用率などでは
評価しきれない

そうしたシステムの変化により
世の中の半分の人が職を失うかもしれないが

仮にそうなったとしても
その状況を 
多くの人が汗水たらして働かなくて良い環境と捉え

資本主義とは異なる 
新しい社会システムを構築しないといけない

と主張するのです

新しい社会システムを夢見る人たち

えーっ そこまで言うか?

というか 
シリコンバレーの最前線のベンチャー企業家は
自分たちが切り開いた未来の先に

労働というものを重要視しない 
新たな社会システムの構築まで
考えているのですね

これは書き手にとって 
ちょっとカルチャーショックでした

びっくりしました

語るスタンフォード2

そして イノベーションが
新たな欲望の担い手になるのかな?

とも思いました

ちなみにスタンフォードは 
番組の最後で

自分の情熱の源は 
金でなく テクノロジーへの愛である

と語っています

それもまた 
偽りのない気持ちなのでしょう

語るスタンフォード3

イノベーションかぁ、、、
高橋医院