三大夏風邪
代表的な夏風邪といえば 手足口病 ヘルパンギーナ プール熱 です それぞれについて解説します <手足口病> 今年 大流行している夏風邪で コクサッキーA6 A16 エンテロ71ウイルス によって起こります 咳 くしゃみ 鼻水などによる 飛沫感染 接触感染 おむつ交換時の糞便感染 などにより感染し 3~6日間の潜伏期間を経て 症状が出てきます 微熱や食欲不振からはじまり 手の平や指の間 足や足の裏 ひざ 舌や唇 口の中などに 赤い発疹が現れるのが大きな特徴です 水泡は 赤くて米粒大ほどもあり 全身に出る人もいます 38℃以上の高熱が出ることは少なく ほとんどの場合 3~7日で回復します 以前は 2歳以下の子どもだけの病気と 思われていましたが 最近は大人にも しばしばみられることが報告されています そして 子どもの場合は ほとんどが軽症で済みますが 大人の場合は 痛みがあったり高熱を発したりして 寝込むケースも少なくありません 大人が感染する場合は その大半が子どもからの感染で 夏風邪 手足口病の症状のある子どもがいる場合は 十分に注意する必要があります 子どもの食べ残しを食べない 食器やタオルは別にする 咳やくしゃみが出ている場合は マスクをさせて感染を防ぐ といった対処が必要です <ヘルパンギーナ> エンテロウイルスのコクサッキーA群 の感染で起こります 感染者のくしゃみや咳を浴びた時に感染する 飛沫感染が多く 潜伏期は2~4日です 口内に水疱が多数でき 喉の奥が真っ赤になり プツプツとした白い水疱ができて 食べ物や飲み物を口の中に入れられないほど 痛みを感じる場合もあります 突然39度前後の高い熱が出て その後38~40℃の高熱が2~3日続きますが 通常は3~4日で症状も改善して治ります コクサッキーA群の 複数のウイルスが原因となるため 何度もかかることがあります 幼い子供が感染しやすいウイルスですが 成人でも発病することがあります <プール熱・咽頭結膜熱> アデノウイルス感染により発症します 飛沫感染や 咽頭分泌物や目やになどからの接触感染が 主たる感染経路で 感染者が ウイルスの付着した手でタオルや物を触り 感染していない人が ウイルスの付いた部分に触れて 目や口に触れると感染します 結膜や目やになどからも感染するため 同じタオルを使うことで 感染するケースも少なくありません 潜伏期間は5日〜6日程で 目が真っ赤に腫れあがり 結膜炎を併発するのが特徴的です 発熱 喉の発赤 結膜炎 が3大症状で 38~40℃前後の発熱が 3~7日間続きます 感染力が強いため 学校保健法で 「主要症状が消失した後 2日経過するまでは登校できない」 と指定されています 大人の感染の大半は プール熱の子供を看病しての二次感染によります 通常 大人が感染しても 症状は子供ほどひどくはならないと言われていますが 発熱や頭痛は 子供よりもひどくなるとの報告もあります
高橋医院