高血圧の人はどれ位いる?
原因は何か?
血圧の値がいくらなら高血圧?

血圧測定の様子

高血圧の治療をされている方 心配をされている方は
とても多いと思います

アメリカ ヨーロッパでは
ここ数年で高血圧の正常値が変更され
今年は日本でも見直しがされる予定です

そこで今日から 高血圧について説明します


<高血圧の人はどれ位いる?>

@日本人の血圧の推移

血圧の値はこの50年間で 
男女とも全年齢層で
大きく低下しています

血圧の年次変異のグラフ

男性60歳代の平均値は
1961年は160/88mmHgでしたが 
2010年には140/84mmHgに低下し

女性60歳代の平均値は
1961年は163/89mmHgでしたが
2010年には138/80mmHgに低下しています


@高血圧の有病率

一方 高血圧の患者さんは
全国で4300万人おられます

男女別の高血圧有病率の年次変異のグラフ

30歳以上の男性の60% 女性の45%

50歳代以上の男性 
60歳代以上の女性
では60%

が高血圧という報告があります

男女別 年代別の有病者数のグラフ
男性は50歳代 女性は60歳代から
患者さんの数がぐんと増えます

昔と比べると

女性は全年齢で低下傾向にあり

男性は
40歳代より若い層では低下していますが
60歳代は横ばい 
50歳代 70歳代では増加傾向にあります


@治療率・管理率

60歳代で50%以上
70歳代で60%以上が治療を受けていますが

男女別の高血圧治療率の年次変異のグラフ

治療により血圧が140/90mmHg以下の値に
良好に管理されている率は
男性で30% 女性で40%にとどまっています

男女別の高血圧管理率の年次変異のグラフ

効果が得られているのは
治療を受けている患者さんの
1/3程度に過ぎないのが現状です

2/3が降圧目標未達成である事実を注意喚起するポスター
但し 治療率 管理率ともに
年々増加しています


@死亡 心血管病との関連

高血圧に起因する死亡者数は年間約10万人で
喫煙に次ぐ第2位の死亡の原因となっています

死亡原因のランキング

また
心血管病による死亡の約50%

血圧増加で心血管病による死亡率が増えることを示す他グラフ

脳卒中罹患の50%以上が
高血圧が原因と推定されています

血圧の値別に見た脳卒中発症率
そして
収縮期血圧が
心血管病リスクにより強く関連することが
明らかにされています

血圧の値別に見た心血管病による死亡率


<原因>

@食塩の過剰摂取が 一番の原因です

ずっと以前から減塩指導が成されていて
年々減少してはいますが
依然として高く
現状の食塩摂取量は1日10.4gです

目標量は
男性9g未満 女性7.5g未満で
2022年までに8.0gにすることが
目的とされています

食塩摂取量と目標値

ちなみに
世界保健機関・WHOのガイドラインでは
5g未満とされています


@肥満

最近は
肥満にともなう高血圧がどんどん増えています

BMI別の高血圧有病率

特に男性で著明で

肥満の寄与割合は
1980年から2010年にかけて
男性では11%から27%
女性では19%から25%に増加しています


<血圧の値>

@基準値

140/90mmHg までが正常範囲です

血圧の基準値 正常域の分類を示す図
@正常域の分類

たとえ正常域内でも
血圧が上がれば
心血管病の発症リスクが上がります

ですから正常域内血圧は
以下の3つに分類されます

至適血圧
 120/80mmHg未満
 最も合併症の発症が少ない血圧値です

正常血圧
 120-129/80-84mmHg

正常高値血圧
 130-139/85-89mmHg

正常血圧 正常高値血圧は
心血管病の発症率が高く
生涯のうちに高血圧へ移行する確率も高いことが
明らかにされているので
正常域にあっても要注意です

高血圧の分類
@高血圧の分類

高血圧は
血圧の値により重症度が分類されます

Ⅰ度(軽症)
 140-159/90-99mmHg

Ⅱ度(中等症)
 160-179/100-109mmHg

Ⅲ度(重症)
 180/110mmHg以上

高橋医院