ポルトガル・ネコのマークのヴィーニョ・ヴェルデ
スペインワインに続いて登場するのは 同じイベリア半島の国 ポルトガル ポルトガルのワインなんて 馴染みがない という方も多いと思いますが 近年は 豊富な種類の土着品種 多彩なテロワールを有し 個性豊かで 品質もそこそこのワインが多く作られ ポルトガルは評価がうなぎのぼりです 古くからポルトガルに根付いてきた固有の土着品種は イタリアやスペインよりも多く約250種もあります もともとは多品種をブレンドするのが伝統でしたが 現在は単一品種から造られるバイラーダのバガ種や ヴィーニョ・ヴェルデのアルバリーニョ種などが 世界的なトレンドになっています これらの固有品種の品質と幅広さにより 際立った個性のある多彩なワインが生み出されます テロワールの個性もさまざまです 北部の丘陵地帯と南部の平地では 平均気温や降水量が大きく異なりますし 土壌は 北部と内陸では花崗岩 片岩 粘板岩を主体とし 南部と海岸では石灰質 粘土や砂が主体です また同一地域に異なる土壌タイプが共存する産地もあり こうした多彩な気候や土壌が ポルトガルワインの多様性をもたらしています そんなポルトガルワインのなかで 最近は日本でも有名になってきたのが ヴィーニョ・ヴェルデです <ヴィーニョ・ヴェルデ> ヴィーニョ・ヴェルデは ポルトガル北部のスペインとの国境地帯に位置する ミーニョ地方のブドウの一大産地で 「緑の地」といわれるほど自然が豊かな地域です ワインを作る主要なブドウ品種は 酸味やミネラル感が前面に出た ローレイロ アヴェッソやトラジャドゥーラなどで ブレンドされることが多く フレッシュな味わいのワインが造られます なかでも一番メジャーで人気が高いのは スペインのリアス・バイシャスでも登場した 白ブドウのアルバリーニョで 地理的に近いので 当然といえば当然です 磯の香りが微かに感じられる高級品種です 通常のワインは ブドウが完熟するのを待って収穫されますが ヴィーニョ・ヴェルデは 完熟手前 1~2ヵ月ほど早く収穫し 完熟前の緑のブドウを用いて醸造されるのが最大の特徴です そのため 発酵途中で発生する二酸化炭素の気泡がワインに残りやすく 微発泡ワインよりも更に弱い泡を感じることがあり これもヴィーニョ・ヴェルデの魅力のひとつです また 完熟手前のブドウを使用するため 比較的アルコール度数が低く 果実をそのまま口に含んだような若々しさ みずみずしさと 爽やかな味わいのワインが生まれます アルコール度数が低めの微発泡ワインなので 和食や魚介類を使用した料理とも合うとされています 個人的には ポルトガルの街の路上でよく焼かれている ポルトガル名物の鰯の炭火焼き(書き手の大好物です!笑)に合わせるのが いちばん良いと思っています ガタオという ネコマークのヴィーニョ・ヴェルデもあります! また 赤のヴィーニョ・ヴェルデも 軽め 爽やかで ちょっとシュワシュワしていて素敵です 以前にも紹介したことがありますが 書き手もヴィーニョ・ヴェルデの大ファンです! <ドウロワイン> ポルト第2の都市・ポルト周辺のドウロ川流域は 酒精強化ポートの産地としか知られていませんでしたが 近年はスティルワインであるドウロワインの品質が向上し 急速に注目されています トゥーリガ・フランカ トゥーリガ・ナシオナルといった品種から 凝縮感のある重厚さがあり 硬質な力強さを特徴としたワインが 作りだされています 書き手は不勉強で まだ体験したことがありません いつかいただくのが楽しみです
高橋医院