健康診断の結果を持って相談に来られる患者さんが
増えてきました

このホームページを見て来院される方が多く 
作製者としてはちょっと嬉しいかぎりです


糖尿病 脂質異常症 肝障害 高尿酸血症
などが疑われる方が多く

血液検査で診断が確定した場合は 
当院お手製のパンフレットを用いて
病態や治療について説明して

食事療法や運動療法の参考用に
お土産にパンフレットを差し上げています

パンフレットは待合室にも置いてありますが
気がつくと減っているので
これも頑張って作った者としては
やはりちょっと嬉しいものです(笑)


さて
相談に来られる患者さん達を診察していて感じますが

1種類の生活習慣病だけですむ場合は少なく 
多くの方が何種類かの病気をあわせ持っておられます

尿酸値がひっかかって来られて
再度採血したら脂肪肝も見つかったとか

肝臓の値が悪くて来られたら
糖尿病も見つかったとか

例えば高尿酸血症の患者さんは
下図に示すように
高血圧や脂質異常症などの生活習慣病を
高率に合併されています

ひとつの生活習慣病が見つかったら 
まだ発覚していなくても
背後に別の生活習慣病が潜んでいる可能性
を疑わなければなりません

生活習慣病同士の相互作用の解説図


生活習慣病どうしの相互作用も 
重要なポイントです

たとえば
脂肪肝と糖尿病は
お互いの病態形成に深く関与しあっていて

脂肪肝が悪くなれば糖尿病も悪くなるし 
逆に糖尿病が良くなると
脂肪肝も良くなったりします

脂肪肝と糖尿病の相互作用の解説図

治療中
例えば糖尿病だけ 
高尿酸血症だけ注意していればいい 
というわけにはいきません

高血圧 糖尿病 脂質異常症 高尿酸血症 脂肪肝
などの生活習慣病は
互いに関連しあいながら
動脈硬化に進展する大きな病態を形成している 
と考えられます

生活習慣病を治療すると別の生活習慣病が悪くなることがある

ですから 上図に示すように 
ひとつの生活習慣病を薬で治療して良くなっても
今度は隠れていた
別の生活習慣病が悪くなることもあります

糖尿病が良くなったら高尿酸血症が出てきた とか、、、

多くの生活習慣病の基盤に共通してある
内臓脂肪型肥満 を改善しなければ
言葉は不適切かもしれませんが
「モグラたたきゲーム」のようなものです

だからこそ
生活習慣の改善こそがもっとも大切 なのです

また 気をつけなければいけないのは 
ある生活習慣病の治療に用いられる薬が 
他の生活習慣病を誘発してしまうことがあります

たとえば
脂質異常症の治療薬の一部は
糖尿病を誘発してしまいます

そうしたことを熟知している
生活習慣病全般に通じた専門医に
相談していただくことが大切だと思います

荷物が多ければそれだけ大変なのは 
言うまでもありません

生活習慣病の数が多いと動脈硬化が進行しやすい

上図に示すように
脂質異常症だけ患われている方に比べて 
糖尿病や高血圧を合併されている方は
動脈硬化が進展しやすく
心筋梗塞を発症するリスクが何倍も高くなります

ですから
別の生活習慣病を合併している場合は
治療目標がより厳しく設定されます

たとえば脂質異常症で糖尿病がある方は
悪玉コレステロールをより下げなければいけませんし

高血圧でタンパク尿がある方は
血圧をより厳密に下げなければいけません

ひとつの生活習慣病を見つけたら 
他の生活習慣病が潜んでいないかチェックして

全体的な病状を把握したら 
どの病気から優先的に治療を行うべきか判断し 
治療中に何に注意すべきか認識する

そこが専門医の「腕の見せ所」でもあります


そして
どの生活習慣病のパンフレットでも
最初にこの図をのせています

生活習慣病は遺伝要因と環境要因により発症する

多くの生活習慣病は
遺伝要因と生活習慣要因により発症します

そして 遺伝要因は改善できませんが
生活習慣要因は改善できるのです

もちろん 言うは易しなのは承知ですが
でも そこを頑張るしかないのですよ

健診結果が心配な方は相談にのりますから 
どうぞ気軽にご来院ください


高橋医院