春の胸騒ぎ
おととい
東京では例年より数日早く
桜の開花が観測されたそうです
連休の土曜日に上野公園に行ったときは
桜はまだつぼみでしたが
並木は
なんとなく桜色の気配を漂わせていましたし
公園側も準備万端という感じで(笑)
大きな分別用のゴミ箱も設置されていました
今週末は ものすごい人だかりになるのでしょうね
昨日は昼休みに有楽町に電気器具を購入しに行きましたが
歩いて帰ってくる途中で見た弾正橋近辺の桜は
こんな感じで少し咲き始めていました
桜川公園の桜は
いちばん咲いていました
世の中に 絶えて桜の なかりせば
春の心は のどけからまし
在原業平
桜なんてなかったら
春は胸騒ぎしなくてすむだろうに、、、
プレイボーイで
恋心躍ることも多かったであろう業平らしい歌ですが
確かにこの季節は外に出ると
いつになく木々を見て
プレイボーイでなくとも
心ときめいてしまうものです
あさゆふに 花まつころは
思ひ寝の 夢のうちにぞ さきはじめける
崇徳天皇
桜の開花はまだかなと思いながら寝ていたら
ひとあし先に夢の中で咲いていたよ
崇徳天皇って
讃岐に追放されて怨念しまくった怖い人
というイメージがありますが(笑)
なかなか遊び心のある歌をお詠みになっていたのですね
開花を待つワクワク感が
おしゃれに表現されています
うらうらと のどけき春の 心より
にほいいでたる 山桜花
賀茂真淵
のどかな春が
香る桜をプレゼントしてくれることよ
うーん 桜の香りを愛でる嗅覚は
残念ながら持ち合わせていないかも(苦笑)
昔の人に比べると 悲しいかな現代人は
嗅覚が退化してしまったかもしれません
四方の空は ふけ静まりて 花の上に
ただ朧なる 月ひとりのみ
木下長嘯子
きれいな歌ですね、、、
まるで東山魁夷や平山郁夫の絵画を見ているようです
長嘯子さん 江戸初期のお侍さんだったそうですが
文武両道だったのかな
次の満月は4月4日ですが それまで桜は持たないかな
桜と朧月の美しいコラボは
イメージの世界で楽しむことにしましょうか(笑)
しばらく花冷えのようなので 体調管理にご注意ください
桜 あわてずにじっくりと咲いてほしいものです、、、
高橋医院