かき氷の謎
言葉では言い表せないけれど 何かが違うなあ そう感じる感性 とまで言うと大袈裟ですが(笑) 注意していないと見過ごしてしまいそうな 微妙な違いを認知できることは 意外に大切かもしれません 先日ご紹介した虎屋さんのかき氷 5月にいただいたのは初めてのことでした 毎年8月 9月の 夏の暑さが真っ盛りの頃にいただくのが常で だからこそ今年は 5月に初物をいただきに行こうと思いついた次第です で いつも真夏にいただいていたかき氷を 5月にいただいて 何かが違うと感じたのです 書き手だけでなく 一緒に行かれた方も同じ感想を持たれました 具体的に何が違うのだろう? 去年いただいたときのイメージを 必死に思い出して比較してみると まず 食べたときのボリューム感が違う気がする 真夏にいただいたときは かき氷と格闘するイメージ それが今回はなく あっさりといただけました 格闘するイメージがあったわけは 食べているうちに 氷が崩れてしまうのですよ 上から崩して食べていくうちに 山が崩れてお皿の外に氷がこぼれてしまう そうならないように かなり気を使いながら食べた記憶があります それが今回はそんな注意を払わなくても大丈夫 こぼれずにすんなりいただけたのです それから 真夏にいただいたときは 途中で冷たすぎて頭が痛くなってしまう 少し休まないと最後までは食べきれません それが故に 一緒に行かれた方は スモールサイズを注文したほどでした でも 今回は途中で休みたくなるような 強烈な冷たさは感じなかった サクサクと最後までいただけたのです 真夏にいただいたときと何かが違う 何が違うのだろう? 下衆な書き手は 氷の量が違うのかな? と勘繰りました(苦笑) でも 帰宅して 去年のかき氷と今年のかき氷の写真を見比べてみて ふと思いついたのです 左が真夏のかき氷 右が先日いただいたかき氷 ご覧になってわかるように 真夏のかき氷の方が量が多いように見えますが でも よーく観察してみると ほら 氷の形が違うのですよ! 真夏のかき氷は氷の粒が粗い 初夏のかき氷は粒が細やか だから真夏のものは大きく見えて 初夏のものは小さく見える そうだとすると 先ほど感じた違和感は全て説明がつきます 氷の粒が粗いと 氷の山が崩れやすいし 食感もガリガリしているので格闘感があるし 粒が大きいから 冷たくて溶けにくい だから食べていて 冷たさを強烈に感じて頭が痛くなる 一方 氷の粒が細やかだと 山は崩れにくいし サクサクした食感で抵抗感がない 粒が小さいから それほど冷たくないので 途中で頭が痛くなることもないし しかも溶けやすいから あっさりと最後までいただける 真夏は暑いから すぐに溶けないように 氷の粒を粗目にかいて 初夏はまだそれほど暑くないので 早く溶けても大丈夫な細かい粒にかいて 食感を楽しむ 真夏と初夏では そんな具合に氷をかくときに 粗さを調節しているのかもしれません? そんな細やかなおもてなし心が あるのではないかな? こういうストーリーだと 妙に納得できて満足なのですが(苦笑) でもそんなのは読みすぎで 単純に機械の調子による違いかもしれないし かき氷の謎は深いです(笑) 虎屋のかき氷担当の方 もしもご覧になっていたら 解説をお願いします!
高橋医院