夏のご用心と言えば
ひと夏のアバンチュール

暴力的な太陽の光が
情熱的な恋心を刺激して
刹那的な恋に夢中になってしまうこともありますから

ではなくて(笑)

健康診断で尿酸値が高めと指摘された 
おじさま お兄さま

夏は 痛風発作 にご用心ですよ!

この夏は当院でも 
高尿酸血症で既に薬を飲まれている男性が
何人も痛風発作をおこして来院されています

高尿酸血症については 
いずれシリーズで解説しますが

取り急ぎ 痛風発作を簡単に解説すると

血中尿酸値が7.0mg/dL以上に増加すると 
結晶が析出しやすくなり

尿酸結晶

尿酸結晶が
足の親指のつけ根などにできてしまうと
それを異物と認識した白血球などが集まってきて

炎症反応が起こり 
局所が赤く腫れて 
ものすごい痛みが生じる

腫れた部位に 
弱い風があたっても痛いくらいなので 痛風
(本当は 痛い 病気=風 なので痛風です)

腫れた足の親指

患者さんたちのお話を聞くと 
本当にものすごく痛いようです

痛くて足の指を床につけず
床をはったという患者さんもおられました

では どうして夏は痛風発作にご用心かというと 

夏は

*プリン体リッチなビールをたくさん飲む機会が多い

*イカ・タコ・枝豆などの
 プリン体リッチなつまみを食べることが多い

*汗をたくさんかくので脱水状態になり尿量が減る

ビールと枝豆

高尿酸血症になる主な理由は

*尿酸のもとになるプリン体を大量に摂取する

*尿酸が排泄される尿の量が少ない

ことですから

夏の日々は 
まさに痛風発作をおこさせる条件が目白押し!

炎天下でBBQをしてビールを飲んだり
仕事帰りに屋外のビヤガーデンで
枝豆を食べビールを飲むのは
確かに夏のお楽しみではありますが

そのときは楽しくても 
あとになって足に違和感を覚え
だんだん腫れて 痛くなってきて、、、

そんなつらい状況になる可能性が大なので 
要注意です!


特に 
健康診断で尿酸値が高いと指摘されている方
既に尿酸値を下げるお薬を飲まれている方
は 充分にお気をつけ下さい

そうならないようにするためのポイントは
ひたすらお水をたくさん飲むことです

高尿酸血症の方は
尿をたくさん出して充分量の尿酸を排泄させるために
普段から1日2リットル程度のお水を飲みましょうと
推奨されています

ペットボトルの水を飲む人

それでなくても 連日のこの猛暑
汗をかくと体内の水分量が減って 
尿量も減るのでとても危険です

熱中症も怖いですが 痛風発作も痛いです!

どちらにもならないようにするために
是非とも1日2リットル以上の水分
(ビールはダメですよ:笑)
を摂取するように心がけてください


今週はお盆休みの方も多いと思います

食べすぎ飲みすぎに気をつけられて 
楽しい夏休みをお過ごしください

当院は今週も通常どおり診療していますので
不幸にして痛風発作に襲われたら 
すぐにご来院ください

発作のときは痛いので 
靴でなくサンダルで来られることを
お勧めします!


高橋医院