なんでこんな騒ぎになってるんだよ?

普段は草葉の陰で静かに眠り
1年振りに現世に出てきた
ケルトの民の精霊たちは

日本での10月31日の大騒ぎを見て
びっくりするかもしれません?(笑)

以前 Swedenに住む知人が
ちょうどこの時期に日本に来たとき
街のあちこちでハロウィンのデコレーションを見つけて
驚いていました

ハロウインのカボチャ

すみません
我が家にもハロウィングッズが
ディスプレイされています(苦笑)

我が家のハロウインのデイスプレイ

Sweden ではハロウィンなんてやらないよ
それなのに
どうして日本ではこんなに盛んなの?

日本はバレンタインやクリスマスはもちろん
最近はイースターも祝うんだよ

節操はないかもしれないけれど
季節感は大事にするんだから(笑)

さて 確かにヨーロッパでは
ハロウィンの騒ぎを見たことはありません

その反対に アメリカでは
仮装も派手でパーティも大がかりです

パーテイの様子

最近は日本でも
かなりのイベントになっているので

なんとなく欧米の国では
ハロウィンが祝われているような錯覚がありましたが
むしろ派手にハロウィンを楽しむ国の方が少ない?


ということで
ハロウィンの起源についてひもといてみると

もともと10月31日は
土着宗教のドルイド教を信仰するケルトの人々
夏が終わり 新しい年の初めとなる冬を迎えるにあたり
収穫祭も兼ねて
年に一度亡くなった先祖の人々の霊を迎え入れる日でした

家族は皆で霊を迎え
美味しく暖かな料理と温かい団欒で
死者の霊をもてなし
霊は安心して
再び墓に戻り冬の永い眠りにつく

カボチャの実をくりぬいて
なかにロウソクを灯した
ジャック・オ・ランタン
死者の霊を家族のもとに導くための
目印となる提灯です

まさにケルトのお盆ですね

ちなみに
イングランドではケルトの人々を
「島の人」と呼ぶと聞きましたが

ケルトの文化や信仰は
同じ「島の人」の日本人のそれと
意外に共通点が多いことを
心理学の河合隼雄さんが指摘されていました

このあたりは興味深いので
いずれブログネタにします(笑)

ハロウインはケルトのお祭りが起源と説明するポスター

ところが
ケルトの民の国にキリスト教が入ってきたとき
キリスト教徒は
「そんなワケのわからないケルトの習慣はけしからん!」
と ケルトの八百万的な土着信仰を蹴散らし

10月31日のケルトのお盆の習慣を消滅させる目的で
11月1日を万聖節の日に定め
10月31日は
万聖節の前の晩 All Hallows Eve と呼ぶようになりました

それ以来
10月31日は ケルトのお盆ではなく
All Hallows Eve
それが次第になまってハロウィンと呼ばれるようになり

要するに 侵略してきたキリスト教徒によって
ケルトのお盆が
ハロウィンなるものに
変化してしまったということ?

どんな宗教にも
そうした側面は多かれ少なかれあると思いますが
宗教の非寛容性って 結構怖いことです

で この10月31日のハロウィンの行事

ヨーロッパでは
ケルトの地元アイルランド以外では
ほとんど行われませんが

アイルランドから
たくさんの人達が移住したアメリカでは
独自の形にアレンジされて 脈々と続いています


オリジナルはお盆ですら お化けが主役

お化け

そして 季節の変わり目になると
必ず跋扈する魔女達も主役

魔女

だから ハロウィンの夜には 
街にお化けや魔女が
たくさん出没するのですね(笑)


ちなみに 魔女と言えば黒ネコですね! 

魔女がいるところには必ず黒ネコあり

魔女と黒ネコ

でも 中世の魔女狩りが盛んだったころは
可哀そうに 黒ネコは魔女の化身扱いで
火あぶりにされていたとか、、、

我が家の魔女(?)も
今週はハロウィンウイークで
ジャック・オ・ランタンの上に黒ネコが座ったブローチ
身に付けておられました

ジャック・オ・ランタンの上に黒ネコが座ったブローチ

ほうきに乗って空は飛びませんでしたが
いつかやってみたいそうです?(笑)


さて アイルランドのオリジナルでは
ジャック・オ・ランタンはカブでしたが

アメリカではカブよりカボチャが
安価で大量に手に入ったので
いつのまにか 霊を導くランタンも
カブではなくカボチャになりました

ハロウインのカボチャ

そして Trick or Treat  なんて言って
大騒ぎするようになり(笑)

Trick or Treatのポスター

さて 明日の夜
読み手の皆さんは どんな仮装で街に繰り出されますか?

書き手は 1日未明に放送される
ラグビーワールドカップ決勝戦をライブで見る予定なので
仮装はしません

ホンモノのケルトの精霊さんに出会われたら
宜しくお伝えください!(笑)


高橋医院