マゾ的に楽しむ 夜の女王のアリア
バイエルンは ドイツ南部にある ミュンヘンを首都とする州です フライ・シュタットという ニックネームが示すように お堅いイメージがあるドイツのなかでは 自由で開放的な文化が栄えています 観光名所として有名な ノイシュバンシュタイン城を建て ワーグナーの世界に心酔しすぎて 身を滅ぼした 狂王とも呼ばれたルートビィヒ2世が 治めた地方でもあります そんな文化の誉れ高いバイエルンの 国立歌劇場が この秋 アジアツアーを行い 日本にもやってきました 持ってきたオペラの演目は 魔笛 と タンホイザー 実は ホントは行く予定はなかったのですよ だって 日本で開催される海外有名歌劇場のオペラのお値段は バレエや音楽会に比べて とてもエクスペンシブ!! 毎回 どうしてこんなに高いのかな? と 不思議に思うほどです(苦笑) でも ちょっとした幸運が舞い降りてきて 9/23・魔笛の日本初演日のチケットを 入手することが出来たので ホントに久し振りに 日本で海外歌劇場のオペラを見てきました バイエルン国立歌劇場の マジック・フルート 実は約四半世紀ほど前に ハネムーンで訪れたミュンヘンで 現地の知人の招待で観に行って以来なので なんだかとても懐かしく 楽しみにしていきました 久し振りの上野の街には こんな旗がはためいていました 魔笛 モーツアルトの最大の ヒットオペラですが なんといっても ちょっと意味不明なワンダーランド的な まるでおとぎ話の世界のようなお話で それこそ 今回一緒に持ってきた ワーグナーのタンホイザーのように 確かに感動はするけれど 重たくてくたびれる世界とは好対照です ちなみに タンホイザーにも結構魅かれたのですが いやいや ワグネリアンになるには まだまだ修行が足りません? 日本人のワーグナー好き ワグネリアン振りについては また別の機会に蘊蓄しようと思います(笑) でも 考えてみたら オペラって 楽しくて夢のある世界が描かれることが 少ない気がします 結構 悲劇が多いですよね 高いお金を払って 気分が落ち込むような世界を観に行くより コスパが良くてハッピーな気分になれる バレエを観に行く方が良いや と いつも思っているのですが(笑) その点 魔笛は良いです! で 実際の舞台ですが とても華やかな演出で素敵でした! ただ 魔笛のストーリーって ホントに妙で 第1幕では 主人公のタミーノが 夜の女王に 悪の帝王ザラストロから 娘のパミーナを助けるように命を受けるわけですが 第2幕になると 悪いのは夜の女王で ザラストロは実は良い統治者であることがわかり そのザラストロの命令で タミーノとお付きのパパゲーノは 沈黙の修行 火や水のなかをくぐる鍛錬をして 遂にパミーナの愛を得て ハッピーエンドになりますが なんだか その修行や鍛錬のあたりが どうもうさんくさく感じて、、、 大体 どうして沈黙が そんなに重要なの? パパゲーノと同じように おしゃべりな書き手は ついつい そう思ってしまいます(笑) よく言われるように モーツアルトもメンバーだったという フリーメイソンの影響なの?と いつものように 書き手は物事を真っ直ぐに見られないのですよ(苦笑) まあ 舞台は美しいのですが あと ちょっと 夜の女王の迫力が足りなかったかな? 個人的には 魔笛は タミーノやパパゲーノでなく 夜の女王が主人公だと思っていて(笑) 夜の女王が 1幕 2幕で歌う 2回のアリアを聴きにいくもの という認識でいるのですよ 特に2幕で パミーナにザラストロを殺すように強く迫るシーンは なんとなくマゾ的な気分でアリアに聴き惚れる これが正しい魔笛の鑑賞の仕方だと 勘違いしているので(笑) 演出的にも 歌唱力的にも もうちょっと迫力満点だと良かったです ということで 久しぶりのオペラの世界 存分に楽しむことができました チケット入手にご協力いただいた方 有難うございました! 幕間のロビーでは あまり着飾った方はおられなかったのが 意外でした それだけ 海外からのオペラ公演が 日常的なものになったのでしょうか? それにしては まだチケットの値段が高すぎるです どうしてバレエとこんなに違うのよ? と 最後まで セコク感じる書き手なのでした(苦笑) ところで マジック・フルート その音色で動物たちを 自在に操れるようですが 我が家のウンコテロリストも その笛で矯正できないかなと 上野からの帰り道で 糖尿病専門医さんが呟いておられました(笑)
高橋医院