以前どこかに書きましたが、小動物の処方箋という愛読書?!があります。

人間のお薬をネコの体重あたりどれぐらい、

イヌの体重あたりどれぐらい、フェレット!の体重あたりどれぐらいと

色々記載されている教科書みたいな本です。

それを眺めていると、人間の薬と動物の薬は、ほとんど一緒です。

まあ、確かに、人間の薬になるには、動物実験されているわけで・・

抗糖尿病薬もほぼ一緒!

さすがに最近のSGLT2阻害薬は、糖質のすくないご飯をたべるネコちゃん達には、

投与しないと思いますが。

面白いのはインスリンに関しては、少し違うことです。

でも、インスリン製剤は同じです。ランタスを使ったりしています。

最近では、プロジンクという動物用のインスリンが主流のようです。

このインスリン、人のヒューマリンNというインスリンが該当していると思うのですが、

1mlあたり40単位です。ヒトは1mlあたり100単位です。

20年ぐらい?前まで、なんと日本のみ1mlあたり40単位のインスリン製剤があり、

事故が多発。

それを受けて、現在は世界共通となり、ヒトは1mlあたり100単位製剤になりました。

 

ちなみに、私が研修医の頃、まだ牛のインスリンをうっている患者さんがいて、

ヒトのインスリンに切り替えたのを見たことがあります!

 

戦時中、日本では、牛や豚のインスリンが手に入らなかったので、

マグロのインスリンを1型糖尿病の治療薬に使用していたそうです。

マグロのインスリンは、なんと牛や豚より人間に近い構造で、

アレルギーが少なかったとか・・いやはや、すごいです。

高橋医院