国による風疹ワクチンの定期接種事業が始まりました
中高年の男性の間で風疹が流行している! こうした事態を受けて 国による風疹ワクチンの定期接種事業が この4月から開始されました 既に説明したように 風疹が流行すると 妊婦さんが感染するリスクが増えて 奇形を持った赤ちゃんが生まれてきてしまう 可能性が高まります そうした事態を避けるために 抗体保有率が少ない 1962~1979年生まれの男性に 国が無償で風疹ワクチンを接種してもらい 日本から風疹を駆逐しましょう という試みです そもそも どうして中高年男性の風疹抗体保有率が 低いかというと この年代の男性は いちども風疹ワクチンの接種を 受けていないのです 下図で示すように 女性は妊娠のことがありますから 国が幼児期や中学生の時に 風疹ワクチンの接種を公費で行っていましたし 現在もしています ですから全年代にわたり 抗体保有率が高い 一方 男性は1979年度からは 女性と同じように 国の制度でワクチン接種をしていますが それ以前に生まれた方は 公的制度ではワクチン接種をしていません また 1962年4月2日以前に生まれた方は ワクチンを接種していなくても 子供の頃に風疹に罹った機会が多かったので 自然に抗体ができた人が多く 男性でも抗体保有率が高いのです ということで 今回の国のワクチン接種事業は 1962年4月2日から1972年4月1日までの間に生まれた 男性が対象となります 実際にどのように進められるかというと 対象となる男性には 住んでいる地方自治体からクーポン券が送られてきます このクーポン券を使えば 抗体検査もワクチン接種もすべて無料です で そのクーポン券を持って この事業に参加している医療機関に行って まず 抗体を有しているか調べるために 抗体検査(血液検査)をします その結果 風疹抗体価が8倍以下(HI法)だと ワクチン接種の対象となりますから その医療機関でワクチン接種を受けることになります なお ワクチンは 麻疹・風疹混合ワクチンのMRワクチンが用いられます クーポン券の発送時期は 地方自治体により異なりますが 中央区では4月下旬から発送を始めるそうです また 今年度はまず 1972年4月2日から1979年4月1日生まれの方に クーポン券が発送されます 1962年4月2日~1971年4月1日生まれの方で 早く検査を受けたいという方は お住いの自治体にクーポン券の発券について お問い合わせください どの医療機関で抗体検査やワクチン接種ができるかは 厚労省のHPを見ればわかりますが 当院は事業に参加していますので可能です また 国が行う事業なので 中央区に在住されていない方でも クーポン券を用いて中央区の医療機関で 抗体検査やワクチン接種ができます 勤務先が中央区の方などは 近くの医療機関でお受けください わからないことがありましたら 遠慮なく当院にお問い合わせください
高橋医院