今年4月から始まった
国の風疹ワクチン定期接種事業に加え

中央区では別個に
先天性風疹症候群への対策として
風疹ワクチンの任意接種事業を行っています

中央区の風疹対策事業

この事業は
妊婦さんが風疹にかからないようにするために

*19歳以上の区内在住者で

*風疹にかかったことがなく

*予防接種や抗体検査を受けたことがない

という条件を満たす

*妊娠を予定または希望する女性

*その方と同居されている方

を対象にして

風疹抗体検査の対象者

風疹の抗体検査 必要ならばワクチン接種を
公費で負担して行うもので
対象となる方は無料で受けることができます

昨年までは
抗体検査なしでワクチン接種ができましたが
今年から国のワクチン接種事業が始まったことにともない
抗体検査が必須になりました


国の定期接種事業では
抗体価がHI法で8倍以下の方が
ワクチン接種の対象になりますが

中央区の任意接種事業では
抗体価が16倍以下の方が対象になります


抗体価の8倍と16倍の違いは
8倍未満だと 抗体がない
16倍~8倍だと 抗体はあるが充分ではない
という差になります

風疹抗体検査値の読み方
予防接種が推奨される風疹抗体価


つまり 中央区の事業では
国の事業より少し幅広い方を対象に
ワクチン接種を行います


国の定期接種事業と
中央区の任意接種事業

この2本立てで
風疹ワクチン接種を広く浸透させよう
という目論見です


実際の流れとしては 以下のようになります

国の定期接種事業の対象となる
1962~1979年生まれの男性の方は
まず国の事業のクーポン券を利用して
抗体検査を受けていただきます

そして
抗体価がHI法で8倍以下の方は
クーポン券でワクチン接種を受けていただきます

中央区での風疹ワクチン接種の受け方


抗体検査で16倍だった方
残念ながら国の事業でのワクチン接種の
該当になりませんが

中央区に住民登録されている方で
*妊娠を予定・希望する女性または妊婦さんと
*同居しておられる方は
中央区の任意接種事業での
ワクチン接種該当者になります


妊娠を予定・希望する女性または妊婦さんと
同じ住民票の住所に同居されていれば
婚姻届けを出していなくても接種できます

国のクーポン券で行った抗体検査の結果を持参して
中央区の保健所・保健センターに行かれ
任意用の予診票の発行を受け
任意事業を行っている区内の医療機関を受診して
ワクチン接種を受けてください

任意事業を行っている区内の医療機関は
保健所のHPなどで公開されていますが
当院も行っていますので
遠慮なくお問い合わせください


また 中央区にお住まいでない方は
住まわれている自治体で同様の事業をされているか
各自治体にお問い合わせください


妊娠を予定 希望されている女性は
区の任意接種事業で
抗体検査 ワクチン接種を受けられますが

注意していただきたいのは
ワクチンは生ワクチンのため
接種の際に既に妊娠していると
胎内の赤ちゃんに感染するリスクがあります

ですから
ワクチン接種後2か月間の避妊をお願いしています

風疹予防接種の対象者

但し これまでにワクチン接種により
先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれたという報告はありません

もし 知らずに妊娠初期にワクチン接種をしてしまったら
産婦人科の先生にご相談ください

また 既に妊娠されている方は
ワクチン接種はできません

妊娠20週までに感染すると
赤ちゃんが先天性風疹症候群になるリスクがありますから

妊娠を希望 予定されている方は
必ず妊娠する前に 抗体の有無を確認して
必要ならワクチン接種を受けてください


ということで 少々複雑な仕組みですが
国と中央区がカバーしあって
ワクチン接種により風疹を撲滅しようという
新たな事業が始まりました

該当される方は 是非この機会をご利用ください

また 不明な点があれば
遠慮なく当院にお問い合わせください
高橋医院