ジョナサン・ベイラーさんという
シアトル在住の健康ジャーナリストが
2013年に書かれたのが 今日から紹介する本で 
2016年に翻訳が出ています

ベイラーさんは 
多くの論文 研究成果を俯瞰的に評価して
独自の興味深いダイエット法を考案し 
この本で提案されています

原題は
The calorie myth 
How to eat more, exercise less, lose weight, and live better

これが
シアトル式
ココロもカラダもキレイになる究極の食事

シアトル式 ココロもカラダもキレイになる究極の食事 の表紙

相変わらず
邦題のつけ方はお上手です!

アメリカの地名を入れた方が
売上がよくなるのかな?(笑)


<ミスマッチ説>

筆者はまず 
これまで紹介した本でも
繰り返して述べられていた
ミスマッチ説について語ります

農耕により
でんぷん 甘い食物が生産できるようになり
肥満 糖尿病 生活習慣病が生まれてきた

ミスマッチ説を説明する図

現代人が食べる食品の
70%以上が自然でない食品で
その蔓延とともに
70%以上の人がメタボになった


現代人の劣悪な食環境を説明する図

国により意図的に精力的に広められた 
低脂肪・高炭水化物の食事が
肥満 生活習慣病を増やしたのだ


ダイエット本の紹介も3冊目になりましたが
いずれの本にも
このミスマッチ説が書かれていて
定番の意見のようです


<カロリー神話の誤り>

そして
これももう すっかりお馴染みになった
カロリー神話の誤りを指摘します

カロリー制限ダイエットは
短期的な取り組みには向いているが
長期的な効果は得られない

病気の症状を緩和する薬と同じで
肥満に至る根本的な原因を
解決しているわけではない

カロリー神話の誤りを指摘する図


カロリー制限の致命的な欠点は
体重 脂肪量のセットポイントを
無視している点である

カロリーを摂りすぎたから太ったのではなく
質の低い食品を摂ることで
体重や脂肪量を規定する
体内のホルモンバランスが崩れ
セットポイントが上がったから太ったのだ

だから
セットポイントを上げる原因をつきとめて
それを下げる方法を探ることが
正しいダイエット法である


<体重 脂肪量のセットポイント>

筆者は「セットポイント」という
キャッチーな用語を使います

体重のセットポイント説を説明する図

脳内でホルモンの作用で ホメオスタシスが働いて
体重や脂肪量が規定されていることは
これまで紹介した本にも 書かれていましたが

それをセットポイントと呼ぶと
ずいぶんわかりやすい感じがして
良いです!


カロリー制限ダイエットをすると
体は次のような反応を示します

*体はカロリーを得るために
 まず筋肉量を減らし
 ついで体脂肪を燃焼させます

*エネルギーをセーブするために
 代謝を低下させます

*飢餓感を感じるので
 栄養を貯めこもうとして食欲が増え
 リバウンドを起こします

*長期的には
 筋肉が減り活力が落ちて
 代謝も落ちるので
 脂肪は逆に増えてしまいます

*うつ状態も増えます

セットポイントについて詳しく説明する図
こうした反応が起きてしまうのは
人の体には 
体重 脂肪量を一定に保とうとする
セットポイントがあるからです

食べる量を減らして体重を減らすと
体は脂肪を燃焼せず
消費エネルギーを抑えようとするのです

だから
カロリー制限ダイエット中の人は
体と脳の働きが落ちていて
不機嫌になるし 倦怠感を感じるのです


今日 ご紹介した

*ミスマッチ説

*カロリー神話の過ち

*体重 脂肪量のホメオスタシス セットポイント説

のいずれもが 多くの本に書かれていて
定番化セオリーと言えるようです

現代ダイエットの考え方の流れが
少しずつ見えてきたような気がします

ひふみんのニャンぶらりの宣伝写真


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