お金が消える?
書き手がご贔屓のNHK特番 マネー・ワールド ~資本主義の未来~ 2018 資本主義誕生から250年 今回のシリーズの第1回では 資本主義の現状を キャッシュレスという視点から眺めました <なぜ社会はキャッシュレスになるか?> 最近の世界は キャッシュレスになってきているそうです 確かに書き手も支払いは基本的にはカードで 日常生活であまり現金は使いません でも 現代の資本主義経済で キャッシュレスが幅を利かせている理由は 利便性によるものでなく キャッシュだと 経済が回らないからだそうです 世の中にマネーが回らないので 実体経済でモノが回らず 経済活動が沈滞してしまう そもそも 現代のマネーを取り巻く状況はというと 前回も紹介したように 経済活性化のため 中央銀行がマネーを供給しているのに 経済は活性化されていない マネーが企業 個人に貯めこまれていて 社会に流動してこない 内部留保金が450兆 貯蓄が47兆もあるそうです こうなる理由は *個人は 将来への不安に備えるため *企業は 良い投資対象が見当たらない などがあるようですが かといって 内部留保金を貯めている企業は 賃金は上げない だから マネーの量を増やす政策では もはや対処できない? 一方で キャッシュが 地下経済に流入している現実があるそうです 犯罪 汚職などの 税金がかからない非合法な経済活動に現金が流れ アメリカの地下経済はGDPの7%で 他の国ではもっと多いところもあり その総額はドイツの国家予算と同額にも達するとか キャッシュそのものには 善悪の価値はありませんからね(笑) 他方 新興国などでは 貨幣の信用が低下しています ベネズエラ トルコ などでは 新興国の通貨下落が起こり 国が発行する通貨が信用されていないので 現金による取引形態が崩壊し 物々交換が行われている <キャッシュレス社会の実情> こうした 貨幣 キャッシュの立ち位置が混沌としている世の中で 社会のキャッシュレス化が 着実に浸透しているそうです スウェーデンでは スマホ決済がとても盛んに行われるようになり それにより経済が活性化しているそうで 書き手が留学していた約30年前には そんなことはありませんでしたが 時代は変わりました(苦笑) しかもキャッシュレス化により 犯罪件数も低下しています キャッシュでなくスマホで決済すると 購買時の心理的ハードルが低下して よりたくさん使うようになるそうです なるほど 確かにそうかもしれません それにしても よくそんなことに気がつくな(笑) ドイツの一部の地域では 地域通貨(スタンプ紙幣)が使われています スタンプ通貨には使用期限をつけるので 人々は貯めこまずに 期限までに使うようになります また このシステムは 使用額の3%が社会福祉に使われるシステムなので 利用者には余計に人気があるそうです こうして さまざまな方法でキャッシュレス化すると 人々はマネーを貯めこむのを止めて 積極的に使い始め やがて経済が活性化していく そもそも先進国では マネーが価値を持ちすぎているので 人々はお金を有難がって 使わずに貯蓄したがる だったら マネーの価値を減らせば 使うようになるのではないか? デジタル化すれば もっと使うようになるのでは? キャッシュレス化のアイデアの根底には そうした目論見があるようです 実際に キャッシュレスのオンライン決済だと 商品を買うけれど お金で払うコンビニ決済だと買わない人も 多いそうです 一方 オンライン決済だと 不必要な物まで買ってしまうリスクもあります お札を数えて コインを選んで買う方が 堅実なのかもしれません 糖尿病専門医さんも この番組を見ていて 確かにネットショッピングのときは 買いすぎないように注意している と言っていました キャッシュレス化は 単に利便性のために流行しているのかと 思っていましたが キャッシュレス化により経済活動が活性化する という面があるのですね 面白いですね
高橋医院