岐路に立つグローバル資本主義 大越健介さん登場
パンデミック下での経済の話題が続きましたが やはりNHKスペシャルのシリーズ番組で パンデミック 激動の世界 停滞か変革か 岐路に立つグローバル資本主義 という番組が 昨年9月に放送されました キャスターは 大越健介さん! 世界を駆け巡ってレポートしてくれる 書き手がお気に入りのキャスターさんです いつぞやは読売の渡辺恒雄さんの 独占インタビュー番組も担当されていました 東大野球部のエースだったそうです! でも 語ることがちょっと優等生的過ぎるので 天邪鬼の書き手は もう少し毒気があった方が良いかなと思ってしまいます(苦笑) <パンデミックにより大きな壁に直面するグローバル資本主義> 大越さんが最初に取材に訪れたのは かつて経験したことがないほどの苦境に立たされているJAL 世界の航空業界は 本当に大変そうです JALの社長さんは 「これまではグローバル経済を支えている自負と自信があったが 一気にどーんと 金づちで頭を殴られたような感じがある なんとか社員の雇用を維持したいので 職種変換なども進めている ビジネストラベルだけに依存しない変革を 否応なく求められているので 旅客事業以外のさまざまな新たな事業の立ち上げを行おうとしている」 と 必死に前を向いて進もうとする姿勢を見せられます これまでも色々なところで報道されてきましたが 人 モノ 金を 国境を越えて移動させ 貿易 投資を発展させて利益を得てきたグローバル資本主義が パンデミックにより大きな壁に直面しています グローバル資本主義の経済システムの脆弱性が 新型コロナウイルスにより突かれたのです <デジタルトランスフォーメーションは解決策になるか?> では どのようにして産業構造を転換し 新たな道を切り開いていくことができるのか? 世界を代表する経済学者で NHKスペシャル番組の常連さんの チェコのトーマス・セドラチェクと フランスのダニエル・コーエンの インタビューが行われます お馴染みのセドラチェクは 鍵となるのは デジタルトランスフォーメーション インターネット ビッグデータを駆使した変革で 今 世界は 現実の世界からデジタルの世界に移行している 今こそ デジタル技術を駆使して 人間の創造力を発揮させることができれば この危機を乗り越えることができるだろう 今までの常識が常識でなくなってきたことが 変革の大きなきっかけになる もう一度原点に戻り 全てをゼロから見直してみる その先にデジタル化が生きて 新たな社会的価値が生み出されていく と希望的に語ります デジタルトランスフォーメーションは 地域のサービス産業 農林水産業 中堅中小企業 ローカル型の産業群といった グローバル化から取り残された中小企業を救い 現在ある格差を縮められる可能性があるそうです 一方 ダニエル・コーエンは デジタルトランスフォーメーションへの懸念を語ります 今回のパンデミックにより 経済構造の完全デジタル化への変革が加速し GAFAの株価は上がり莫大な利益を生み出しているけれど 雇用の創出は わずかである GAFAは市場を独占し 富の集中は加速し デジタルトランスフォーメーションの時代では むしろ弱肉強食の競争を加速してしまうリスクがある 結局は グローバル資本主義が生み出した矛盾である *深刻な環境破壊 *過度の株主至上主義 *繰り返される金融危機 *富の集中と格差 などが 繰り返えされるのではないか? だから 今こそ 新たな経済の在り方を模索する必要がある 過度な市場競争の変革が求められている なるほど デジタルトランスフォーメーションが大事なのは間違いないけれど それだけで全てが解決するわけではないということですね 後半に続きます
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