コロナ危機は消費資本主義を超えるきっかけ
ガブリエルは 唯物主義 消費資本主義の批判を始めます <見逃されてきた現実=消費資本主義の誤り> 唯物主義は 人類史上最大の誤りである 物質的な世界が思考より大切だという考え方は誤っていて 我々を絶滅に追いやろうとしている それは アメリカでは とても力がある考え方 エネルギーであり あらゆる分野で浸透している しかし 自然主義 科学主義 唯物主義は 偏った誤った考え方で 人類の道徳的調和を脅かしてしまう 唯物主義は 社会を分断させる 精神を蝕む毒である 人間性 思考するということは 世界共通であることを理解しないといけない 思考こそが根源的な実在であり 物質的な世界の上に存在するもので 思考について思考することが 哲学するということである だからこそ哲学は 唯物主義から逃れられる唯一の方法である ドイツ観念論の基礎を作ったヘーゲルは 「物という対象は 思考との関わりなしには存在し得ない」 と語った うわっ 強烈な消費資本主義批判ですね! ガブリエルの考え方の真骨頂が見えるような気がします そして「哲学こそが唯物主義から逃れられる唯一の方法である」と訴える ある意味で解りやすい論理展開です(笑) <パンデミックは消費資本主義の呪縛から解放する> 現代人は メデイアや広告などから 商品を買うように操られていて 消費資本主義を強要されている 消費資本主義 唯物主義は 消費行動にも影響していて 人々は物を得ることだけに夢中になってしまうが そこから距離をおければ 大量消費主義の呪縛から逃れられる 消費資本主義は 空虚な物質主義に過ぎないのだ 人には物質を楽しむ権利があるが それは幻想であることを理解すべきで そうでなければ 消費資本主義の犠牲になってしまう 物質への欲望というものは 本能なのか 錯覚なのか? 現代社会では 錯覚が気付かぬうちに独り歩きしている 錯覚 幻想を自覚しなければいかない パンデミックのおかげで そうした物や商品に対する幻想がなくなった 消費資本主義がスローダウンしたので 人々は自然の美しさにほんの少し気がつけるようになった パンデミックは 反唯物主義であり 目に見えないウイルスが 人を唯物主義から解放してくれる このパンデミックは歴史的な瞬間で 私たちは今 フランス革命と比較できるほどの革命期にいる 1989年に始まった新自由主義的グローバル化という ひとつの時代が終わったのだ あらゆるものの不安定化こそ 現実についての適切な理解であり 不安定な感覚こそが現実である 仏教の概念では 現実は物質により成立するものではない 物質は安定したものだが 現実は安定していない 物質の呪縛から解かれると 新たな現実が姿を現す 現実は 個別の「もの」が重なり合う網のような場で すべての構造はローカルなものであるから 重なり合うことができ 何の問題も起こらない パンデミックが 現代人の消費資本主義からの呪縛を開放するというアイデアは 面白いと思いますし 共感できる部分もあります 今日の議論の最後の方では 自らが打ち建てた「新実在論」の根幹を語ろうとしています 彼の話についていけるかな?(笑)
高橋医院