南部ローヌ地方のワイン
南部ローヌ地方で造られるワインには *グルナッシュなど多くのブドウ品種をブレンドして造る シャトー・ヌフ・デュ・パプ(法王庁のワイン) *ロゼで有名なタヴェル などがあります <南部ローヌ地方でのシラーの使い方> 北部ローヌ地方と異なり 南部ローヌ地方では シラーは複数のブドウ品種と混醸されます 主に *グルナッシュ *ムールヴェードル *カリニャン *サンソー などとブレンドされるため 北部のほぼシラー100%で造られるワインより タンニンは落ち着き 複雑味に富んだスタイルに仕上がります 「ジゴンダス」や「シャトーヌフ・デュ・パプ」が シラーを用いた混醸ワインとして有名です 昔から南部ローヌ地方では この地の主要な赤ブドウのグルナッシュを 補完する目的で シラーがブレンドされていました シラーは ワインのボディを安定させ 寿命を伸ばす役割を果たしているのです <グルナッシュ> シラーで補完されるグルナッシュは 世界で最も栽培されている黒ブドウです グルナッシュを使用したワインは 南部ローヌ地方で造られる高級辛口赤ワインの シャトー・ヌフ・デュ・パプが特に有名で それ以外にも 辛口赤ワインのジゴンダスや 辛口ロゼワインのタヴェルなども よく知られています 一般に グルナッシュより個性の強いスパイシーな黒ブドウと ブレンドされることが多く ボディのしっかりとした長期熟成可能なワインから ジューシーでライトな味わいのワインまで さまざまなタイプのワインになります *ムールヴェドル *シラー *サンソー などの複数の黒ブドウとブレンドされ これらの地方で有名なドライなロゼワインの原料としても 多く栽培されています とりわけ タンニンのしっかりとしたシラーとブレンドされることで まろやかな味わいになります 南部ローヌ地方で造られる ジゴンダス ヴァケイラス ボーム・ド・ヴニーズなどは グルナッシュを50%以上使用することが義務付けられており グルナッシュは 南部ローヌ地方では特に重要なブドウとなっています グルナッシュ主体のワインは 色合いは明るく薄めで ベリーなど赤い果実の甘い香りがします 少し土っぽいニュアンスもありますが ジューシーで口当たりも柔らかく タンニンは控えめです ドライプラム いちじく チョコレート タイム ローリエ ローズマリーガリッグ などの香りや 黒ブドウの甘み 華やかな印象を与えます 熟成されると モカ タバコ なめし皮などの 深いアロマが加わります タンニンは少なめで酸もまろやかで ジューシーな味わいは 赤ワインの渋みなどが苦手な人にも 飲みやすいワインとなりますが 果実の糖度が高いためアルコール度数が高く 口あたりが良く飲みやすくても たくさん飲むと酔っぱらいますからご注意ください(笑)
高橋医院