ドイツはいじめっ子?
ギリシアクライシスの騒ぎは 中国経済の先行き不安・世界同時株安騒ぎの陰に 隠れた様相ですが まだまだ予断を許しません 我が家のラテン人気質が徹底してお嫌いな方は 「ギリシアもとっとと EUから抜けて鎖国すればいいのに」 と過激なことを言われていましたが ラテン贔屓の書き手も 土壇場で国民投票案を持ち出したギリシアのやり方には さすがにちょっと呆れました ただ ここに来て ドイツを「いじめっ子」扱いする論調が あちこちで散見されるようになってきました ドイツとギリシアの決定的な対立を なんとか収めたフランスでは 最近大人気のトマ・ピケティさんが ドイツはギリシアの債務減免に応じるべきだと主張し ピケティの前に大人気だった エマニュエル・ドットさんに至っては こんな本すら書いています (これ夏休みに読むつもりです) ドイツだって 南欧から搾取してさんざんイイ思いをしてきたのだから 少しぐらい自腹を傷めたって仕方がないだろう それより こんな状態が続いたら EUはドイツとその属国たちになってしまう ヨーロッパの論壇では そんな意見が主流になりつつあるのでしょうか? 書き手は どっちもどっちかなと思っていますが それよりも以前から ドイツとギリシアのどちらがどうのこうのということより そもそも どうしてEUなのよ? という疑問を持ち続けています ヨーロッパ大陸には さまざまな国々が共存し それぞれの国が 独自の歴史や文化を背景にした違いを見せており それが故に面白くて魅力的 と感じているので どうして ある意味でそうしたオリジナリティを捨ててまで EUとしてまとまる必要があるの? と思ってしまいます それに 旅行でヨーロッパの田舎に行くと 都会の人たちと異なり どうもジモピーたちは EUのことを快く思っていないのではないか? と感じることもあります 下衆の勘繰りと 物事を単純化して考えたい性向から 「EUというコンセプトを支えているのは 経済的な目的なの? それとも政治的な理念なの?」 という 思い切り短絡化した二者択一の疑問を 抱いてしまうのですよ(苦笑) もちろん その両方の要素が複雑に関与しているのでしょうが Far Eastに暮らす左利きには どうもヨーロッパがEUにこだわる心情が よくわからないし 実感ができない ヨーロッパのニュースを聞くたびに そうした疑問を感じています
高橋医院