焼き鳥の謎
塩にするか? タレにするか? 食べるときに 串から外すか? 外さないか? それが 焼き鳥の謎であり 大問題だそうです 個人的には どうしてそれが大問題? と思ってしまいます だって 焼き鳥は塩 食べるときは串に食らいつく それだけでしょ? こういう 個人の流儀を さも一般的なことのように思いこみ タレを好んだり 串から外して食べる方に 思いをはせないことを 排他的で 寛容な心がない というのでしょうね(苦笑) 読み手の皆さんは 塩派ですか? タレ派ですか? 串から外して食べられますか? 串に食らいつきますか? 生活習慣病や糖尿病の患者さんとの お付き合いが多い立場からは タレより塩をお勧めせざるを得ません だって タレのカロリーや糖分 バカにならないのですよ でも そうした立場を離れても 書き手は昔から 焼き鳥は塩が好きです あ レバーは タレの方が良いかな ねぎまも ときどき タレで食べたくなる(笑) 焼鳥屋さんは タレ派も塩派も それぞれこだわりがあるようです 塩派は 焼くときに振る塩を 昆布と鰹の出汁で煮詰めて作ったり タレ派は 先代から引き継いだタレを 大事に注ぎ足しながら守っていったり 串から外す 外さない については 最近の若者は 外して食べる派が多いとか 皆でシェアして食べましょう ということ? 書き手がいちばんお気に入りの 京橋伊勢廣さんでも チキナーという 肉を串から外すための道具があります これはもともと 外人さん用に発案されたもののようですが でも あれを使っているお客さんを あまり見たことはありません 焼き鳥を焼く立場からすると 外さないで食べて欲しい というのが本音のようです というのも 焼き鳥の修行は 串打ち3年 焼き一生 と言われるそうで それだけ 串打ちは重要なのだそうです 串の打ち方で 肉の味わいが全く異なるそうで 肉汁を逃さない 焼いたときも肉汁がこぼれないように打つ 串の真ん中の 火が強くあたるところには 大きめ肉を 先端や末尾の火の あたりが弱いところには 小さな肉を打って 焼いたときに 全体のバランスがとれるようにする 皮は縫うように打ち 脂が皮の内側に籠るようにする レバーは 旨味を逃さないため トロリとした食感を大事にするため ふんわりと折り曲げるように打つ などなど 串のまま食べたときの 1口目が大事なので 先端の肉は大きめに 塩も濃くふり 2口目からは 素材を味わうために 肉は小さめ 塩も薄くふる といった流儀もあるそうです いずれにせよ 焼き上がったときに 串全体を丸ごと美味しく食せるような工夫が 串打ちの段階から 焼きの段階まで 細かくなされているので 串のまま 頬張って食べていただきたい そうです なるほどねえ そんな細かい仕込み仕事が施されているのですね 今度から もう少し詳しく観察しながら 今まで以上に ありがたくいただくことにしましょう ちなみに 焼き鳥界は 現在 空前の希少部位ブームだそうで 要するに 1羽の鶏からはごくわずかしかとれない部位を 有難くいただくことが トレンドなのだそうです ふんどし :砂肝とは別の胃で 柔らかい牛タンのような食感 おたふく :首回りの胸腺 リンパ腺 一串に3.5羽分が必要 牡蠣のような味わい えんがわ :砂肝のまわりの皮の部分 一串に4羽分が必要 つぶ貝の食感 味わい あずき :脾臓 一串に5羽分が必要 レバーより濃厚で 苦味 甘味が味わえる カンムリ :トサカをカリカリに焼いたもの コラーゲンが豊富 キンカン ちょうちん :玉子になる前の卵黄と卵管で 濃厚な味わいがする 他にも せせり:首 さえずり:気管 ソリレス :ももの付け根の肉 べら:十二指腸 弁慶:すね などなど 全部 部位がわかった方は かなりの焼き鳥ツウですね 書き手は キンカンをいただいたことがありますが 確かに濃厚で美味しくてビックリしました まあ あとの希少部位は わざわざ食べなくても良いかな? なんだか また伊勢廣さんに行きたくなりました(笑)
高橋医院