昨年のことになりますが
NHKスペシャルで放映されていた

シリーズ大江戸

NHK番組シリーズ大江戸の宣伝ポスター

江戸がいかにして
当時のロンドンやパリに勝るとも劣らない
世界でトップクラスの繁栄を
謳歌することができたか?

その背景を検証する番組でしたが

第1回は 
江戸中に巡らされた水路の開発により
通商が効率よく発展したため

江戸が拡張して大都市となり 
栄えることができた様子を
レポートしていました

江戸時代の水路

書き手が住んでいる八丁堀
まさに その水路の一部を形成していました


そして 第2回では 
いかにして商売が栄えたか?

「いかにして商売が栄えたか」の宣伝パンフレット

当時の江戸の経済成長率は
世界でもトップクラスだったとか

明治以降 
絶えず脱亜入欧の目標としていたロンドンやパリに
全くひけをとらない経済活動が
行われていたなんて

なんとなく意外だし びっくりです

江戸時代の江戸の経済成長率が世界のトップクラスだったことを示す図

その経済的繁栄を中心で支えたのが
江戸の商人たち

江戸の商人が仕事をする様子

最初は 加賀藩をはじめとする大名たちの
見得を張った豪遊 宴会などでの大散財を糧に
経済全体が大きく成長していきました

江戸時代のにぎわう街の様子

まさに 大名バブル

バブルって
いつの時代にもあるのですね(笑)

バブルの大騒ぎ

しかし インフレで急激に物価が上昇すると
大名バブルは 見事に弾けてしまいます

バブルの弾けも
いつの時代にもあるのですね(苦笑)


そこで 江戸の商人たちが行ったことが 
ターゲットの顧客層の変換

当時の江戸には
武家が50万人 商人や職人が50万人 
暮らしていましたから

江戸の人口の武家と商人の比率を示すグラフ

武家がダメなら庶民で稼ぎましょう 
というわけで

それまでの武家相手の贅沢品でなく
庶民相手の 
安くて品質の良い品物をそろえて
新たなビジネスを展開させていきました

現金掛け値なし

現金掛け値なし と彫られた看板

商品に定価をつけて現金で売るというのは
今では当たり前の商売のやり方ですが

帳場ビジネスが主流だった江戸時代では珍しく
欧米にも先駆けた新しい商売方法で
三井のご先祖さんたちが考案したそうです

そうなのですね 知りませんでした

新商法で大儲けする江戸の商人

ちなみに 
当時の江戸が経済的に発展した理由のひとつに
とてもたくさんの種類の職業に携わる人々が
いたことがあるそうで

それにより多様なビジネスが生まれ
規模が拡大していったとか

たとえば 
浮世絵の制作ひとつをとってみても
今で言う出版元 絵描き 彫り士 印刷担当など 
多くの人が絡み

分業体制で浮世絵を製作する人たち

さらに 
かつては武家が購入する贅沢品だった浮世絵の
安価なコピーが大量生産されるようになり
経済的余裕が出てきた庶民の間で
売れるようになって
ここでも 
新たなビジネスが生まれたわけです

歌舞伎や落語などの
庶民の文化も栄えていったし
それに関連した商売も 
どんどん繁栄したことでしょう


しかし 哀しいかな 
経済が繁栄するときの世の常で
やがて人々の間で
貧富の差が大きくなってきてしまい

それに追い打ちをかけるように
天明の大飢饉などが起こると
状況は一変してしまいます

飢えた人々は 
富を貯めこんでいる大きな商店を打ち壊して
米や金品を大っぴらに
強奪するようになってしまう

大商店を打ち壊す人々

こんな理不尽な状況に対して
大商人たちがとった対策が

なんと 
セーフテイネット作りだったのです!

町会所という互助組織をつくり
50万人の人が半年間は食い繋げるだけの量の
米俵を備蓄したとか

同時に
老朽化が進んでいた水路のメインテナンスも行い
合わせて1000億円以上の経費を
大商人たちが工面したそうで


スゴイですね 全然知りませんでした!


今も続く鰹節のにんべん」のルーツである
日本橋・伊勢屋さんの3代目さんは

伊勢屋の看板

猛獣のごとく商いせよ 

と訓辞を垂れる一方で

富が人々より勝れば 人は必ず憎む
情けに通じ 足るを知ることが 
富である

とも語られたそうで

これもスゴイと思いました!



苦労して築き上げてきたお店が
飢餓に喘いでいるとはいえ
人々の自分勝手で理不尽な打ち壊しで
壊されても

それでも
富が人々より勝れば 人は必ず憎む
と気がついて

社会のセーフテイネット作りに
発想が至るなんて

江戸の商人さんたちの
慧眼やビジネスの倫理観に
びっくりしました

格好良いですね!

足るを知る と書かれたポスター

とても勉強になりました!
高橋医院