心電図やレントゲンでわかること
中央区・内科・高橋医院の 健康診断に関する情報 健診では 心電図 レントゲン検査も行われます <心電図> @心電図の波形 *心電図の波形は 主に P波 QRS波 T波 からできています *心臓は 右心房 左心房 右心室 左心室の 上下左右4つの部屋から成り 右心房から刺激が発せられ 房室結節→ヒス束→右脚・左脚へと 興奮が伝わります *P波は 心房の興奮を示しています *QRS波は 心房からの刺激が 刺激伝導系を通って 心室(ヒス束→右脚・左脚)が興奮したときに 起こる波形です *T波は 心室が 興奮から醒めていく過程(再分極)を表します *P波の始まりから次の始まりまでを 結んだ線を基線といい 基線より上向きに現れる波を陽性波 下向きに現れる波を陰性波といいます 心電図検査では これら各波の異常を測定して 心疾患の可能性を診断します @異常所見が意味すること *異常Q波 心筋梗塞 心筋症の可能性ありますが 健常者でもみられることがあります *r波増高不良 左室肥大 梗塞の回復後に出現します 健常者でもみられることがあります *右軸偏位 左軸偏位 心配ありません
*ST上昇
さまざまな原因 梗塞の可能性もありますので
要受診です
*ST低下
心肥大 狭心症の可能性があります
胸痛などの症状がある場合は 受診をお勧めします
*平低T
心筋梗塞 心肥大の可能性がありますが
健常者でもみられることがあります
*PQ短縮
心房から心室への刺激伝達系の異常の疑いがあり
発作的な動悸がある場合は 受診お勧めです
*房室ブロック 心房から心室に刺激が伝わる過程に異常があるため 心室の興奮が通常より遅れたり 欠落したりしてしまい 脈が遅くなります 高度な場合は心臓の病気の可能性がありますので 要受診となります *上室性期外収縮 心房から異常な刺激が発生し 心拍が一瞬不規則になります ほとんどの場合は治療は不要ですが 頻発する場合は 心房細動に伸展する危険があるので 要受診です(特に中年女性・高齢者) *連発 多発する上室性期外収縮 必ず受診 *QRS幅の広い頻拍 心室頻拍 変更伝導現象 WPW症候群の可能性があり 必ず受診です *QRS幅の狭い頻拍 上室頻拍 心房粗動の可能性があり 必ず受診です
*徐脈
脈拍数が少ない状態で
マラソンなど強く長い運動習慣のある人
甲状腺低下などでも起こります
40以下の高度徐脈 息切れ めまい 失神が起こる場合は 必ず受診です *ブルガダ型不整脈 心室細動 心室頻拍などの 危険な不整脈が起こる可能性あり 失神発作があった人 近親者に突然死の人がいる場合は 必ず受診してください 心電図で要精密検査になった場合 循環器内科を受診してください 心エコー ホルター心電図などの さらに詳しい検査により 心臓の病気の有無をチェックする必要があります <胸部レントゲン> @肺の異常所見 *結節影 良性 悪性の腫瘤 肺結核 肺真菌症 などが疑われます *浸潤影 肺炎 がん などが疑われます 異常所見があれば CT検査がお勧めになります 所見があっても 過去の炎症の残存で 病気ではないこともよくあります @心臓の異常所見 *大動脈硬化 拡大 大動脈弓突出 *心拡大 も観察されます <呼吸機能検査> @肺活量 *肺に空気を出し入れする換気機能を 評価するための検査です *得られた結果と 年齢 性別 身長などの条件を加味した 予測肺活量との比率(%肺活量)で 受診者の数値を算出します *基準値を下回る場合は 肺線維症などの 拘束性換気障害が疑われるので 精密検査の対象になります @1秒率・1秒量 *肺活量を測定するとき 最初の1秒で換気機能がきちんと働いているかを 評価します *肺活量が正常でも1秒率が低い場合 喘息などの気道が狭窄する 閉塞性換気障害が疑われます *1秒量が低い場合は より重症な障害が疑われます
高橋医院