カネを生むビッグデータの収集を巡って
世界は3極化しているそうです

<アメリカ 中国 EUのビッグデータ収集へのスタンスの違い>

一見 GAFAを産んだアメリカの1強体制にもみえますが

世界のルールと一線を画す独自政策で
官民挙げて世界中からのデータ収集に邁進する
中国のような国もあり

一方 ヨーロッパは
アメリカや中国とは異なるスタンスで
データの世紀に臨もうとしているようです

また ロシアも
データの力で不気味に世界を揺さぶっています


@アメリカ

元来の価値観は 自由を至上としているので
データの収集・利用においても
自由で公正な競争が維持されることを重視します

たとえAIの判断に流されて
自分自身で物事を決められない人が出たとしても
そういう人生を歩むのは あくまで個人の自由であり
情報社会との対峙の仕方は 自己責任の範囲内ととらえます

むしろ 自由な競争が阻害されるような
ルールや規制などを設けることへの
反発が強い文化なのです

アメリカにおけるビッグデータの取扱いを説明する図



@中国

新・国家主義とも呼ばれるシステムで
官民一体となって
個人データの収集・活用に動いています

個人のデータ保護には全く興味がないようで

ITサービスのデータを自国内に置くよう求める
データローカライゼーションに象徴される
デジタル空間も国家管理しようという
サイバー主権の考え方が特徴的です

そこには思想的な背景はあまりないようで
ひたすら国家ぐるみで
情報強者を目指す独自路線を
歩んでいるように見えます

実際に 人々の日常生活においても
ビッグデータを活用した
現金を使わずスマホで決済するシステムや
スマホすら使わない顔認証による決済システムが進んでいます

中国におけるビッグデータの取扱いを説明する図

しかし 国家が吸い上げる国民のデータの蓄積と分析は
生活向上という利便性を提供する一方で
監視社会を形成してしまうというリスクも
内包しています

中国における監視社会の様子

プライバシー保護の国際ルールと一線を画し
データを囲い込む中国には
国際的な批判も根強いものがあります

国家が巧みにデータを集め 
コントロールできるようになると
情報は国民を抑え込む手段と化す可能性があり
国によって吸い上げられたデータが
新しい形の国家主義を生む

そんな脅威の影も
ちらついているように見えますが

実際に中国で暮らす人々は
どのように感じておられるのでしょうね?


@ヨーロッパ

次回に詳しくご紹介するように
アメリカや中国とは少し異なるスタンスで
こうした状況に臨んでいます


@情報戦略を軸とした新たな世界秩序の構築の可能性

こうした ヨーロッパ アメリカ 中国の
データ収集と利用に関する価値観や姿勢は
それぞれかけ離れており
相いれることは難しいようにみえるとのことです

アメリカ 中国 ヨーロッパのビッグデータに関する姿勢の差異を示した図

今後 ヨーロッパ アメリカ 中国が
情報ネットワーク社会のあり方に関する
それぞれの思想や考えのもとで
独自の情報経済圏を構築していき
世界は 各情報経済圏に分断される可能性があるそうで

このように
宗教 民族 国家といった従来の枠組みに代わり
情報を軸とした新たな世界秩序の構築が
始まっています

情報を軸とした新たな世界秩序の構築

@その他の国々の動向

注目されるのは 
ヨーロッパ アメリカ 中国以外の国々の動きで

今後 他のアジア諸国 イスラム諸国
さらにはアフリカ諸国などが
ヨーロッパ型 アメリカ型 中国型の
いずれの情報圏と接続するかがポイントです

シンガポールやタイなどは
ヨーロッパのGDPRを踏まえたデータ保護法を
整備しつつあるようです



<個人データに関する各国のスタンスの違い>

GAFAなどへの個人データの提供についても
世界各国で温度差があるようで 
何気に興味深いです

世界的に行われた調査によると

営利目的で個人情報を提供することに肯定的な人が
最も多かったのは中国で
全体の38%が提供に前向きでした

上述したように 官だけでなく民も
個人データの収集・活用に積極的なスタンスなのですね


アメリカも
肯定的な人は25%と比較的高かったのですが

ヨーロッパでは
イギリス16% フランス15% ドイツ12%と
軒並み後ろ向きでした

また シンガポールでは
自分のデータと引き換えに
安全や利便性を得ることを許容する傾向があるそうです

個人データに関する姿勢の各国の差異をまとめた図表

ちなみに 
主要国で最も肯定派が少ないのは日本で
データ提供に肯定的な人は
わずか8%にとどまっており
日本人は 個人情報の流用に敏感なことが
明らかにされています

そうなんだ! 

なんだか意外でした
うがった見方をすると
日本人は新しいことには臆病ということ?(苦笑)

それとも 
本当に 個人データの尊厳に対する意識が
強いのでしょうか?


でも 世界にはGAFAのような巨人企業がある一方で
日本企業は
まだデータの活用に二の足を踏むところが多いそうです

うーん そんな状況で 大丈夫なのかな?

気がついたら 全て外堀が埋め尽くされていた
などという状況にならないと良いけれど

高橋医院