声にならないミャウ
ネコについて書かれた本は 世の中に 数えきれないくらいあります 書き手も ネコ派になってから ネコ関連のいろいろな本を 読みましたが いちばん面白くて勉強になったのは ネコ道の大先輩である 糖尿病専門医さんが教えてくれた この本! ポール・ギャリコさんが書いた 「猫語の教科書」 です ポールさんは アメリカの作家で 最初はスポーツライターをされていましたが やがて小説家に転じられ 映画化されて有名になった あの「ポセイドン・アドベンチャー」 も書かれたそうです 懐かしい!(笑) さて 猫語の教科書 は 生後わずか6週間で 不幸にもノラ生活を 余儀なくされるようになった子ネコが 人間の家を「乗っ取って」 快適な生活を 過ごすことができるようになり いかにして そのような成功を収めることができたかを 子ネコたちに伝授するために 自ら綴ったお話です 目次を見るとこんな感じ なんだか わけがわからないでしょう?(笑) 書き出しは ギャリコさんのアパートの玄関先に 突然 小説の原稿が 無造作に置かれている場面から始まります でも その原稿は まるで暗号のようで よくわからないのですよ でもギャリコさんは そのわけのわからない原稿を 眺めているうちに ふと気が付いたのですよ これは 人間が書いたものではなく 素晴らしく頭が良いネコが 書いたモノに違いない きっとそのネコが暮らしている家には 軽く触れるだけでキーが動くような 感度のいい最新式のタイプライターがあって ネコが前足で タイプのキーを叩いたので ついつい打とうとしたアルファベットのキーの まわりのキーにも触れてしまったので 暗号のような文章になってしまったのだと それがわかるとギャリコさんは 暗号をすらすらと 解析することができました そして この原稿は メス猫が書いたに違いないと確信します だって原稿のそこかしこに 実に意地悪極まりない文章が 散りばめられているのですよ こんなものは メスでなくては書けないと ギャリコさんは語ります いやはや(笑) でも なんとなく 面白そうでしょう?(笑) 既に充分に ネコさまたちに 征服されている我が家ですが どのようにして征服されるに至ったのか この本を読むと そのメカニズムがわかるでしょうか?(笑) ちなみにこの本の原題は The Silent Miaow 声にならないミャウ いったい 何のことだ?(笑)
高橋医院