リアルはドラマを凌駕する!
ドラマのストーリー展開をあんな風にしたら 「嘘っぽくて わざとらしくて ベタ!」 と 嘲笑されてしまうかも? でも リアルはドラマの上を行くのですよ! だって 残りの試合時間が5分くらいで 1トライ返されて7点差になり ヘタをすると ボーナスポイント(BP)どころか 勝利の4点すら危ないという状況で そこから2トライとって しっかりBPもゲットしちゃう! 信じられません! びっくりです! ジャパン vs サモア戦 試合が始まる前は これまでのジャパンの戦いぶりからみて 多分 危なげなく勝って あわよくば4トライのBPゲット! と思っていました さて サモア この前 紹介したフィジーと同じ 英連邦に属する南太平洋の島国ですが 人口はフィジーが90万人に対し サモアは18万人とずっと小規模です 前回ご紹介したように サモアの国民は ガタイが大きい人が多く 骨格の太さと筋肉量は 世界でも有数のレベルだそうです ラグビーも その体格を生かした 力で圧倒するような パワフルなプレーが特徴ですが どうも ”力任せにぶち当たる” のが大好きなようで ときとして タックルというより 規律のない単なるクラッシュをして 自爆して自分もダメージを受け 退場を余儀なくされたり イエローカードをもらったりするのが得意です ロシア戦では 10分間で立て続けに2人が シンビンをもらっていました ちなみに もう少しウンチクすると 南太平洋の島国の肥満率は世界有数で その中でも サモアは第4位です! もともとガタイの良い人たちが 現代西洋風の食事を摂るようになり 脂肪がどんどんついてしまったようです さて 試合前には サモアのウオークライの「シヴァ・タウ」 フィジーの「シビ」と同様 迫力を感じるというより なんとなく可愛らしい(笑) で 試合開始直後は FB山中選手の見事なリターンもあったりで これは楽勝か?と思いましたが その後 拮抗した試合展開になります ジャパンはペナルティが多く さらにキックを多用するのですが それがときどき中途半端で うまく攻撃のリズムに乗れない感じで 時間が過ぎていきます 試合後のインタビューを聞くと キックを多用して 相手を疲れさせる戦術だったようですが 状況に応じて臨機応変にパスして展開していたら もう少し異なる流れになっていたかなと 素人は思いました あと これまでの試合と異なり 気温も湿度も低くなったので ジャパンは “湿気アドバンテージ”がもらえず(苦笑) サモアの選手が 予想していたよりバテてきません それでもジャパンは 魅せてくれました まず 渋いプレーを続けている ラファエル選手が先制トライ 彼はサモアで生まれたそうですが 応援に来られた家族は もちろん日本を応援しましたと 試合後のインタビューで言われていました 密集では 相変わらず姫野選手がジャッカル連発で さらには スクラムトライ! でも75分で 2トライで7点差 BPなんて贅沢な夢は捨てるから なんとか勝ち点4を確保して欲しいと 思わざるを得ないような状況でした ローズも心配そうにテレビを見ています? ところが 残り5分から 筋書きのないドラマが始まりました! まずは 敵ゴール前のラックから バックスがきれいにパスをまわして 福岡選手がお約束のトライ! これで3トライ さらに80分過ぎてから サモアが7点差以内の負けでのBP獲得を目指して ペナルティでスクラムを選択してくれたので (勇気ある選択に敬意を表します!) それを押し込んでボールを奪い 最後はバックスに回して 松島選手がBP獲得につながる この日4つ目のトライ!
なんと時計は 85分でしたよ! ということで38-19の勝利で しかもBPもゲットできました! なんという劇的な幕切れでしょう! 選手たちは大喜び! たくさんのサポーターで 赤白に染め上げられたスタンドは 歓喜の坩堝となっていました
いいなあ あの場にいたかったです! さて 残すは 10/13のスコットランドとの決戦! 4年前は唯一の敗戦を喫して ベスト8進出を阻まれた因縁の相手です サモア戦後のインタビューで リーチキャプテンは 「スコットランドをボコリたい」 「やっちゃいます!」 と頼もしく語っていたので 期待しちゃいましょう!! さて この週末にはジャパン戦以外にも 予選プールの大詰めの試合が行われ オーストラリアは ウルグアイに イングランドは アルゼンチンに オールブラックスは ナミビアに それぞれ順当に勝ちました オーストラリアは 先住民の文化をモチーフにしたジャージを 披露しました イングランド vs アルゼンチンは もう少し接戦になるかと期待していましたが アルゼンチンに退場者が出てしまい 予想以上の大差がつきました レッドカードを出されたアルゼンチンの選手は ちょっと可哀そうでした 首から上への ノーバインドタックルやショルダーチャージは 他の試合でもイエローが多く出されていて 今後は充分に注意しないといけませんが でも相手がしゃがみ込んでいたりすると タックルの手が 図らずも首あたりに行ってしまうのも事実で そのあたりの判定は難しいと思います 決勝トーナメントの前に レフリー陣から なんらかの具体的な指針が出ると良いですね! オールブラックスは 控えや若手中心のメンバーでしたが 71-9の圧勝で 7月に肩を脱臼したレタリックが 元気に復活しました! でも前半は酷くて ハンセンコーチはインタビューで 前半はmental approachがdisappointed と言ってました ハーフタイムで どんなお灸がすえられたのか 見てみたかったです(笑) フランス vs トンガは トンガが頑張って 23-21の僅差で フランスがかろうじて逃げ切りました フランスは ドキドキするような攻めを見せる場面もあり 確かにポテンシャリティはありますが 10/12にイングランドに勝てるかどうか? ということで クオーターファイナルの組み合わせが 少し見えてきました 書き手の予想では クオーターファイナルは QF1 イングランド vs オーストラリア QF2 オールブラックス vs ジャパンかスコットランド QF3 ウエールズ vs フランス QF4 アイルランド vs 南アフリカ ではないでしょうか? 当たるかな?(笑)
高橋医院