貫地谷しほりとネコと風景画
クリムトの話をしてきましたが テレビ東京の 「新美の巨人たち」という番組では 女優の貫地谷しほりさんがナビゲーターになり 上野のクリムト展の紹介をしていました 貫地谷さんは 書き手がお気に入りの女優さんのひとりなので 楽しみに見ましたが これがなかなか面白かった! 貫地谷さんは エディトを観て 怖いけれど 恍惚とした表情が美しい テレビでは言えないようなことを 色々と想像してしまう この表情は 女優でも できないかもしれない 普通の人には見せない 深い関係の人にしか見せない表情 モデルの女性は どうしてそこまでさらけ出せたのか? そして さらけ出させたクリムトは凄いけれど 逆にこの表情に クリムトは虜になったのでは? と感想を語っています うーん 女優さんは 1枚の絵を観て そこまで色々と 思い浮かべることができるのですね そして スモッグ姿でネコを抱くクリムトの写真を観て 癒やされる 質素な感じがする と言われていました さすがクリムト おそるべし? 同じようにネコと女性が好きでも どこぞの天邪鬼とは ずいぶんと違うものです(笑) で クリムトのネコ好きは有名で アトリエには10匹以上のネコと たくさんの裸のモデルさんが いつもウロウロしていたそうです なんて羨ましい職場環境なのでしょう!(笑) ちなみにネコさんたちは クリムトが描いたデッサン画を ひっかいたり おしっこをかけていたとか でも クリムトがネコを描くことはなかった これなんか とても貴重なものです このネコが描かれていたのが 風景画 実は今回の展覧会で 書き手がいちばん気に入ったのが風景画でした クリムトの風景画は 初めて見ました! でも彼の全作品の1/4は 風景画だそうです 知りませんでした! ほとんどの風景画は 休暇で訪れたアッター湖畔で描かれ そこでは実質的なパートナーだった エミーリエ・フレーゲらと くつろいだ時間を過ごしていたそうです クリムトの風景画は やわらかな筆遣いで点描的に描かれていて なぜか正方形の作品が多い 官能やエロスを表現した刺激的な作品と比べると 緊張感がない画風で クリムト的ではないとも評されています 肖像画を描くときは モデルに気を使っていたけれど 風景画は自由に描けたので クリムトにとっては息抜きだったのでは? と語る方もおられます ハイ 確かに書き手も 黄金様式の官能性が爆発する作品より 風景画の方が安心して観ることができました 風景画の絵ハガキだけ 何枚か買ってきましたよ また 新国立美術館の展覧会に出展されていた 女性のデッサンも素敵でした 結構きわどいポーズが多かったりしますが いやらしい感じはあまりしなかったし 観ていて全く飽きませんでした デッサンしているときは きっとクリムトも楽しかったのでしょう
高橋医院