ストレス障害が起こる背景
ストレスにうまく対応できないと ストレス障害が生じてきます <ストレス障害とは> ストレス反応は 生活に密着して日常的に起きているもので 通常は短期間でもとの状態に戻ります しかし *著しく強いストレス *持続的なストレス にさらされると ストレス反応が繰り返されて 元の状態に戻れなくなり 身体的な病気 精神状態が引き起こされるに至ります この状態が ストレス障害で 残念なことに 非可逆的な反応であることが多い 原因となるストレッサーがどのようなものであっても 同様な症状が出ます 日常生活で受けるローリスクストレッサーが 3か月程度続くと ストレス障害が起こることが多いとされます ストレス障害は 個人の精神的な弱さが原因で起こるのではなく 誰にでも起こり得る問題ですが *ストレッサーの種類 強さ 頻度 *受ける側の要因 などにより変化し 個人が置かれた状況に依存します つまり 同じ刺激でも 人により認知の仕方が異なるのです ストレスを受けた人の 社会的背景 知識 経験 信念 価値観 宗教 文化などが関与します <不安とマイナス思考> @不安 不安は ストレス反応につきもので 怒り 恐怖 悲哀などとは異なる 特別な感情です はっきりとした対象がなくても 特定のストレッサーがなくても 不安は引き起こされます また 同じストレッサーでも 人により不安の感じ方の強弱が異なります 不安は 人の思考様式と密接に関連しているため ものの考え方 視点により大きく影響されるのです 不安を生み出す思考様式は 「結果追及型」 というもので *いくら考えても決して答えが出ない疑問を抱く *その疑問に固執して思考を巡らせる *心配と希望を堂々巡りしているだけで そこから先への発展がない といった特徴を有しています 悩みを感じたり プレッシャーを感じた時は 結果追及型の思考様式になりやすいと言われています 一方 不安を感じない「プロセス追及型」の思考様式では 自分がとるべき具体的な対応策としての行動を 思考し検討します 結果でなくプロセスを重視して思考し行動することが 余計な不安を回避するために重要です @マイナス思考 人間が生物である以上 共通的にみられる反応ですが ストレスを受けてへこんでいるときに陥りがちです 反省 後悔 自己否定を 繰り返してしまう マイナス思考は さらに強いストレス反応を引き起こしてしまいます 世の中は本当に理不尽 不条理で 真面目で真剣な人ほど ストレス障害になりやすく 恥知らずで 無頓着で無責任な人は ストレス障害にならないのです
高橋医院