ストレス障害の症状
ストレス障害で現れてくる症状について説明します <ストレス障害の初期症状> @初期に現れる症状 まず 感情の変化 集中力の低下などが見られます この状態の早期発見のために 気をつけるべき変化 サインとして *仕事のミスが増える *同じことを何度も聞く *不機嫌な表情を示す *涙ぐむ *不満を述べる *怒りっぽくなる といったことがあります 家族や職場の人たちが こうしたサインを早く見つけてあげて 対処することが大切です この状態から進行すると さらに多彩な症状が出てきて 本格的な障害に至りますから そうなる前の段階で ストレスをコントロールすることが必要です @マイナス刺激にのみ反応するようになる あらゆる刺激をシャットアウトしようとする反応 が起きてきます 無意識のうちに 刺激から逃れたいという思考 行動が起きるのです 脳に刺激が加わらないように あらゆる刺激に対して拒絶的になり 特に「快につながる能動的なプラス刺激」 を受けられなくなり 受動的なマイナス刺激のみを受けるようになります <本格的なストレス障害の発症> 脳の疲労が極限点に達したときに ある日突然 糸が切れたように 脳が通常の働きをしなくなります 特定のストレッサーが 最後のトリガーになって そうした状況に陥りますが パワハラ 育児ストレス 人間関係 などが トリガーになることが多いようです 原因となったストレッサー以外のマイナス刺激 気持ちの緩み 天候不順 気圧の変化 体調が悪い などにも 過敏に反応してしまいます 起こってくる症状は 短い時間で変化しやすいのが特徴です 発症してすぐに対処しないと 長期化してしまいますし ストレッサーが消失しても 症状は持続することが多いです @現れる症状 脳が全て マイナス刺激で支配されるようになるので 生活が全く楽しくなくなり 何をするにも億劫になります 好ましいことには鈍になり 嫌なことには敏になるので 全く楽しくなくて 不安と焦りばかり感じます 記銘力が低下し もの忘れや勘違いが多くなり 人との接触を避けるようになり コミュニュケーションができなくなり 言葉も出なくなる 活字の理解が困難になり 読書をしていても同じところを 何度も読み返すことも起きます 逆に五感は過敏になり 特に 光や高音域の音に過敏になりがちです 興奮・過敏状態の長時間遷延による 著しい疲労感を感じ 脱力感が強く 横になって休んでいても回復しない 睡眠障害も起こります パニック発作が起きることもあります 一人になりたい衝動も生じます 逃避的な行動 思考パターンをとるようになり 拒食や過食 アルコールへの逃避 衝動買い といったことを頻繁に行うようになります 他者への怒り感情が生まれてきてしまい それが反社会的行動につながることもあります 罪と恥 という感情を強く伴うのも特徴です どうでもいいことを 罪 恥と感じるようになり 自己に対する攻撃性さえ生まれ 自傷 自殺行為も見られます <ストレス障害でみられる身体症状> 交感神経優位で アドレナリンの作用が強い状態です またコルチゾールの長期放出による枯渇が起きると 慢性疲労などさまざまな症状が起こってきます @消化器の症状 胃のもたれ 胃痛 吐き気 下痢・便秘 @呼吸器の症状 息苦しさ 胸の圧迫感 @循環器の症状 血圧上昇 頻脈 不整脈 動悸 それら以外にも 筋肉 手足のしびれ 頭痛 肩こり ふらつき めまい 耳鳴り 微熱 脱毛 眼瞼けいれん なども認めます 帯状疱疹 突発性難聴 片頭痛 蕁麻疹 アトピー性皮膚炎 喘息 などの 本当の器質的な病気と鑑別困難な症状も出現します こうしたさまざまな症状が 同時多発的に出てきます
高橋医院