心房細動の合併症
心房細動では 脳梗塞以外の合併症も存在します <心不全> 心房細動では心臓への負担が増えるため 合併症として 心不全を引き起こすことがあります 心房細動がある人はない人と比べると 心不全を発症する確率は 約5倍高くなります 心房細動が進行して 線維化が進み構造的変化が起きると 心臓は柔軟性を失い収縮しにくくなり 拡がりっぱなしの心拡大になります また 心室の収縮が非効率的になり ポンプ機能は25%も低下します こうして 徐々に心不全に進行していくのです 心不全が心房細動を引き起こすこともあります このように 心不全と心房細動が併存すると 悪影響を及ぼし合って ますます心臓の機能が低下していきます @心房細動で心不全になりやすい人 *心臓弁膜症 心筋梗塞などの心臓病がある *貧血がある *腎機能が悪い *糖尿病がある *利尿剤を服用している人 これらの危険因子が複数あれば よりリスクが高くなるので 危険因子をしっかり治療することが大切です <認知症> 心房細動がある人は ない人と比べると 認知症を発症する確率が 約2倍高いとされています 心不全 糖尿病 高血圧では 認知症を発症する確率は1.5倍ですので 心房細動がいかに危険かわかります 心房細動による認知症の発症は 充分に留意すべきと考えられます
高橋医院