こういうご時勢ですから
カゼのような症状が少しでもあれば
コロナなのではないかと心配になると思います

しかし症状が軽いと
すぐにPCR検査にたどりつけないことも多く
今の段階では自宅で経過観察しましょう
ということになる場合もあります


でも 自宅でと言われても
家族にうつしてしまう心配もあるし
どうすればいいの?

そうした場合のために 
日本環境感染学会が
「新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の
 家庭内での注意事項」
という 
患者さん 同居家族のための注意事項を示しています

ご存知ない方もおられるかもしれませんから
ご紹介しようと思います


@感染者と他の同居者の部屋を 可能な限り分けましょう

*患者さんの部屋は
 窓があるなど換気の良い個室が望ましく
 患者さんは 極力 部屋から出ないようにして
 家族との接触を減らしましょう

患者さんの部屋を分けることを喚起するポスター

*共有スペース( トイレ バスルームなど)の利用は
 最小限とし
 窓をしばらく開けたままにするなどして
 換気を十分に行いましょう

*部屋を分けることができない場合は
 患者さんから少なくとも2m以上の距離を保ち
 仕切りやカーテンなどを設置して
 ウイルスの拡散を防ぎましょう

*食事 眠るときも 別室にするのが理想です
 お世話する人が患者さんの
 部屋の前まで食事を運び
 終了後は
 部屋の前に出された食器を下膳しましょう

*同じ部屋で寝るときは
 頭が向き合うように枕の位置をそろえて
 並んで寝るのではなく
 互い違いにすれば
 感染機会を減らすことができます


@患者さんのお世話をする人は
 できるだけ限られた方(ひとりが望ましい)にしましょう

*但し 持病をお持ちの方は 
 お世話するのは避けてください


@できるだけ全員がマスクを使用しましょう

*患者さんも家族もマスクをします

患者さんも家族もマスクをしている様子


@小まめに手洗いをしましょう

*家族はこまめに石鹸を用いた手洗い 
 もしくはアルコール消毒をしましょう

*洗っていない手で
 目 鼻 口などを
 絶対に触らないようにしましょう

洗っていない手で目 鼻 口などを触っている様子


@日中はできるだけ換気をしましょう

*患者さんのいる部屋は 
 定期的に換気をしましょう

*他の家族がいる部屋も
 換気をした方がよいでしょう

部屋の換気をしている様子


@取っ手 ノブなどの
 手で触れる共用部分を消毒しましょう

*タオル 食器 箸 スプーン等などを
 共用しないことも大事です

*特にタオルは
 トイレ 洗面所 キッチンなどで共用しないよう
 患者さん 家族でお互いに確認しましょう

タオルにウイルスが付着していることを示すイラスト

*トイレやお風呂は 
 水拭きするか 家庭用の掃除用洗剤でも
 ウイルス量を減らすことができます

*洗濯や食後の食器洗いを
 別洗いする必要はありません

*ウイルスは物についてもしばらく生存しているため
 ドアの取っ手 ノブ ベッド柵などに
 ウイルスがついている可能性はあります
 0.05%の次亜塩素酸ナトリウム(薄めた漂白剤)で拭いた後
 水拭きするか アルコールで拭きましょう

ドアの取っ手 ノブ ベッド柵からの感染の危険性を喚起するイラスト

*トイレや洗面所の清掃をこまめに行いましょう


@汚れたリネン 衣服を洗濯しましょう

*新型コロナウイルス感染症は
 下痢がみられることがあり
 糞便から検出されることがあります

*体液で汚れた衣服 リネンを取り扱う場合は
 手袋 マスクを使用し
 一般的な家庭用洗剤を使用した洗濯機を使用し
 完全に乾かします


@ゴミは密閉して捨てましょう

*鼻をかんだティッシュなどにも
 ウイルスがついていますから
 すぐにビニール袋に入れ
 室外に出すときは密閉して捨てましょう

*その後は 直ちに手洗いを行ってください

ゴミの出し方を説明する図


どんなに注意をしていても
同居されている方は感染する可能性がありますから

患者さんの症状が軽快してから14日間経過するまでは
定期的に体温測定をして
健康状態をチェックしましょう

検温している様子
こうした対策は
新型コロナウイルスだけでなく
インフルエンザなどでも有効です

患者さんがいなくても
これを機会にシュミレーションしておくと
よいかもしれません
高橋医院