不整脈の種類と症状
不整脈は 起こる機序 部位により 分類されます <起こる機序による分類> *徐脈 *頻脈 *期外収縮 の3種類に分けられます @脈が遅くなる 徐脈 電気が発生しなくなったり 伝達が途中でストップしたりするために 起こります @脈が速くなる 頻脈 電気が異常に早くつくられるか 異常な電気の通り道ができて 電気の空回り(リエントリー)が 起こるために起こります 頻脈の重症度は *頻拍 100~250回 / 分 *粗動 250~350回 / 分 *細動 350回 / 分以上 に分けられます @脈が飛ぶ 期外収縮 本来 電気の生じる場所以外から 早めに刺激が出てくるために起こります 期外収縮が連続して起こると 充分な血液を全身に送り込めなくなるため めまいなどの症状が出ることがあります <起こる部位による分類> @上室性 心房 洞結節 房室結節で異常が起こる @心室性 心室で異常が起こる に分類されます 上室性は すぐに命にかかわるリスクは少ないですが 心室性は 危険度が高いものもあります <不整脈の症状> 常に自覚症状があるわけでなく むしろ気づかない場合が多いです 程度がひどくなれば 自覚するようになります @脈が遅い 脈が極端に遅くなり 数秒以上 脈がとぎれるようになると なんらかの違和感があったり めまいがしたり ひどい場合は 意識がなくなって倒れたりすることもあります 脳への血流が低下するので 失神 ふらつき 目の前が真っ暗になる 強いめまい などが生じます 5秒間くらい 心臓が痙攣する 心臓が止まる状態が続くと 意識がなくなります また 体を動かす時に息切れするようになります @脈が速い ドキドキと動悸がします 普段は 脈の存在を意識していませんが 脈が異常に速くなったり リズムが乱れてくると 動悸として脈を意識するようになります さらに脈が速くなると 心臓が十分な血液を送り出せなくなって 吐き気 冷や汗 意識が遠くなる といった症状が出てきます 自分は心臓が悪いのではないか という不安感をきっかけに 精神的な興奮によって脈が速くなったり 息をしすぎる 「過呼吸」になったりしたために 起こることも少なくありません @リズムがおかしい 期外収縮は 症状がない場合が多いですが 症状が出る場合は 脈が飛ぶ感じがします 本来のリズムより早めに刺激が出て心臓が動くため 1回の拍動で十分に血液を送れず 拍動で生じた圧力は弱く 脈として感じられないので 脈が飛んだように感じ 次の拍動の時は 前の不足分も一緒に拍出されるので 強い脈となって 胸部不快感 きゅっとする胸の痛み を感じることがあります ただし この時の痛みは 胸の狭い範囲で 一瞬または数十秒以内でおさまり 狭心症や心筋梗塞の痛みはもっと長いので 容易に鑑別できます @自分の症状を医師に説明するときのポイント *どのような症状が *どのような状況で *どれくらいの頻度で *どれくらいの持続時間で 生じるかを説明すると 医師もよく理解できます 同時に これまでに心臓の病気にかかったことがあるか 家族に不整脈の人がいるか も説明すると さらに良い情報となります
高橋医院